猫が星見た

映画の感想

リング2

「リング」関連の映画って沢山ありますけど、どういう続き方してるんだかさっぱりですな。香港映画の邦題みたくタイトル似せて中身別物っていうのに似ているような気がする。(男たちの挽歌シリーズとか)
確か「リング」の本筋は飯田譲治監督の「らせん」に続いていた(というか同時公開だったような)んじゃなかったのかな?で、この「2」てのは何?「らせん」の出来が悪かったもんで中田秀夫監督が怒って対抗心で作ったのかな?よく分からん。原作からしたらどっちが正しい路線を取ってるんだろうか……原作読んだふるーい記憶を辿ってみるとなんかどっちもどっちな気がする。原作は面白かった。でも映画は「らせん」も「リング2」もいまにいまさんなのだよね。
怖いのはとにかく髪の毛バサバサッバサバサッな所だけ(深キョンはすごい挑戦をしたのだなー)。ストーリー的に身も毛もよだつっていうのがないのは、ホラーとしていけてないB級だと思う。ホラー自体がそもそもB級だっていう説もあるが、B級にもいけてるのといけてないのがあるのでそこらへん区別して欲しいと思う。最近のホラーって作り手の考えなしな所、極度に電波的な感じが観客をポカーンと取り残す感じで酷いのが多い。たまにホラーでクール系を目指そうとしているのもあってそれは観客を馬鹿にしているが。
まあこの作品は別に電波でもクールでもないんだが、ただ単なる一発芸なのだよね。ワンカットだけでびびらす!みたいな単純さがあってそこらへんが考えなしだと思う。ストーリーは別にどうでもいい付けたしな所が気に食わない。

やっぱり「リング」関連作で最高なのは一番最初に映像化された2時間ドラマ、高橋克典原田芳雄バージョンだと個人的に強く思う。これはホラーにエロスが漂ってて最高の雰囲気だった。観終わってぞわっとしたもんな。「セブン」と同じくらい。エロとホラーはすごく仲がいいと思う。まあ単に原作読むよりも先に、一番最初にあのオチを見たから強いインパクトを残したっていうだけかもしれないけど。
ムービープラスで・2007年6月9日)

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