猫が星見た

映画の感想

ヒーロー・ネバー・ダイ(眞心英雄)

最初の1時間はどんくさい香港映画そのもので“なーに無理矢理渋がってんだよ”という感じなのですが、終盤にかけてどんどん光っていく男気・ぐんぐん盛り上がっていく熱気に画面から目を逸らせなくなってしまう作品。ジョニー・トーの映画って大抵そうです。泥臭さとクールさが入り混じったなんともいえないバランスを保っております。
敵同士が友情よりもっと強い感情で繋がっているような映画は沢山ありますが、この映画のよいところはそれはそうでも絶対馴れ合っていかない所。レオン・ライラウ・チンワンも所詮一匹狼なのです。それがしびれる。あと、香港映画では女の存在は悲しい程添え物なのですが、この映画ではそれがキーになっている所がいい。恋人を出してくるならそれに絶対的な意味があってほしいと思う私なので、無駄のないジョニー・トー最高!と言いたい。
その上、クールなアクション映画は数多くあれど、ラストの荒唐無稽なガンアクションは笑いを通り越して涙腺を刺激するファンタジックさであります。香港映画最高。
(DVDで・2007年12月7日)