猫が星見た

映画の感想

絶対の愛(Time)

互いに深く愛する恋人たち、セヒとジウ。付き合い始めて2年を過ぎ、時の移ろいと共にセヒは次第に不安を募らせる。ジウが自分に飽きて他の女のもとに走ってしまうのではないかと。そんなある日、セヒは突然姿を消してしまう。セヒの行方を懸命に捜すジウだったが、彼女を見つけだすことは出来なかった。6ヵ月後、未だにセヒのことが忘れられないジウの前に、セヒとよく似た名前の女性スェヒが現れる。実は、彼女は整形手術を施したセヒ本人だった。そうとは知らないジウは、セヒへの想いを残しつつも、次第にスェヒに惹かれていくのだったが…。

ヘンな女………


最初から最後までそれしか思えずぽかーんとしておりました。
しょっぱなから嫉妬深すぎて私びっくりしました。普通あんなもんなんでしょうか、いや、彼氏に飽きられない様に顔を整形しよう!と気軽に考え実行する女はどう考えても頭おかしいだろうとしか思えないんですが。うーん、100歩ゆずってそういう人がいたとしても、私はその感情にちっとも共感できないので最後までなんじゃこの女、としか思えませんでした。

というか途中から“これブラックコメディじゃないの?”とかなり滑稽でした。
彼女に整形をさせてしまったことを悔いて彼氏も整形をするっていう時点でお笑いだし、その後彼氏に似た人間(整形をした彼氏かも?という振りだが)が次々と出てくるのもおかしすぎた。喫茶店でナンパみたく話しかけてくる偶然はあるとは思うが、ドアのピンポンを押して見ず知らずの男が「お茶くれませんか?」ってありえないだろーーーーー。

そんで最後にいくにしたがってもう主人公がボロボロになるわけですが、そのボロボロの演技が舞台女優の演技みたいで心底白ける。なんかねーもうありえなさすぎて勝手にしてくれよっとなりました。
キム・ギドクは女性視点はへたくそですね。今まで第3者目線で映画を描いてきてその突き放し感がよかったのですが、1人称になるとほんとリアルがないです。人間の心理をすごく掴んでいる監督だと思っていたので、この薄っぺらさに驚きました。
(2008年7月7日・テレビで)

絶対の愛 [DVD]

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