猫が星見た

映画の感想

愛おしき隣人(DU LEVANDE NOUS, LES VIVANTS)

2000年のカンヌ映画祭で審査員特別賞を受賞した「散歩する惑星」で世界的に注目を集めたスウェーデンの鬼才ロイ・アンダーソン監督が、独特のユーモアで描く人間賛歌の不条理ドラマ。北欧のとある街を舞台に、夢と現実の狭間で繰り広げられる住人たちの悲喜こもごもの奇抜なエピソードが、CF出身監督ならではのシュールかつオリジナリティ溢れる映像表現の中、温かな眼差しで綴られてゆく。

相変わらずのミニチュア映画で可愛く不条理で呑気で切ない。
建物のディテールや人物の配置が異常に凝っているのが特徴のロイ・アンダーソン映画。話の内容よりあ!あんなところに人が!とかあの人の演技細かい!え!外の風景動いてる?とかそういう細かい部分を探す楽しみに満ちている。からくり箱、おもちゃ箱なんですよね。
人によっては映像としては面白いけど映画としては……?という感想を持つかもしれませんが、まあこんな映画もあったっていいじゃないですか。よくわからないですけど、この映画に出てる人皆可愛いんですもの。(白塗りでも!)
(2008年7月13日・京都みなみ会館にて)