猫が星見た

映画の感想

4分間のピアニスト(VIER MINUTEN)

ピアノ教師として刑務所を訪れたトラウデ・クリューガーは、机を鍵盤代わりに無心で指を動かしている女性に目を留める。彼女の名はジェニー。天才ピアニストとして将来を嘱望されながらも道を踏み外してしまい刑務所暮らしの日々。心を閉ざし、衝動的に暴力を振るう彼女は刑務所内でも札付きの問題児。それでも、ジェニーの才能を見抜いたトラウデは所長を説得して特別レッスンを始める。来るべきコンクールでの優勝を目指し、厳しくも情熱をもって指導に当たるトラウデに、ジェニーも次第に心を開き始めるのだったが…。

音楽映画が大好きなので甘く星4つ。
私が音楽映画に求めるものは、ラストの演奏部分がどんだけクるかなので、それに関しては文句なし満点の映画。音も、演技も、全て素晴らしい。久々に映画観てサントラ買いたくなった。
演奏部分はどれもこれも惹き込まれていく。主役2人も謎めいていて暗めいていて興味深い。
ただ、ストーリーはどうなのかなと。雰囲気に流されてなんとなくあのラストのお辞儀と笑みがあったが、果たしてあの意味はなんだったんだろうかなと。心が通じたということなのかな?
ウーム、傷を舐めあうような甘い2人には私には見えなかった。ただ、2人とも独立して孤独で、自分勝手な女である。それが他の手繋ぎ映画との差で、この映画の魅力のような気がしたけど、その微妙な心の動き、というか心の交流がうまく浄化できてない気がしたなあ。最後の演奏の迫力でそのへんごまかされた気がしたなあ。
そいでも好きだけど。
(2008年10月20日・DVDで)

4分間のピアニスト [DVD]

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