「ガープの世界」などで知られる米現代文学の巨匠、ジョン・アービング原作の感動作。孤児院生まれの青年を主人公に、彼がさまざまな経験を通し成長してゆく姿を温かな視点で描く。マイケル・ケイン、トビー・マグワイア共演。20世紀半ばのアメリカ。田舎町の孤児院で、堕胎を専門とする産婦人科医ラーチに育てられたホーマー。成長し、彼の助手として手伝いをしていた彼は、やがて自立して孤児院を去ってゆく。
こういう話に極端に弱いです。
りんご園の責任者であるミスター・ローズが、やさぐれた部下の怠慢な仕事態度を見て「お前の仕事はなんだ?」と詰問する所にズキーンとくる。皆それぞれ与えられた仕事というものがある、という当たり前の事を日々の生活で自分がどんだけ忘れていたかということを気付かせてくれる。人生において派手なものはそんなに必要じゃない、自分のあるべき居場所さえ見つければ。
とにかくこういう話に弱いんです。
マイケル・ケインが素晴らしい。優しいような情けないような、包容力のあるダメ医者。ヤク中なわけですけど、こういうオトボケな人が演ると悲惨さが軽減される。
あと、私の人生のバイブル「マルコム in the middle」のデューイが出ていて驚き。相変わらず一本抜けた感じで可愛らしい。
この映画の素晴らしい所は大げさじゃないところ。牧歌的で心が安らぐのです。
(2008年11月・テレビで)
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