猫が星見た

映画の感想

めがね

春まだ浅い南の小さな海辺の町。空港に一機のプロペラ機が着陸した。小さなバッグを手にタラップを降りてきためがねの女性は、迎えの人に深々と一礼する。同じ飛行機から降りてきたもう一人の女性、タエコ。大きなトランクを引きずりながら、地図を片手に不安げに向かった先は小さな宿、ハマダ。出迎えたのは宿の主人、ユージと犬のコージ。翌朝、寝ていたタエコは、足元にたたずむ常連客サクラの唐突な朝の挨拶に度肝を抜かれる。その後も、不思議な体操や奇妙な人たちの言動にペースを狂わされてばかりのタエコは、ついにたまりかねて宿を替えることにするのだが…。


これを癒しの映画だと思う人とは友達になれないだろうな、と思う一品。
かもめ食堂」ではすんなり癒しを受け入れられた私ですが、この作品には理屈なき気持ち悪さを感じる。
ボンジュール体操(ちがう、名前は忘れた)とか、カキ氷と物々交換とか、分かりにくい地図とか、ハァ?という感じ。そして全体に流れる、「せかせかした奴は愚かだ」的な雰囲気。
全体的に宗教っぽいおしつけがましさを感じました。黄昏る、とかいう造語も嫌だ。スローライフとみせかけてただの宗教活動のように思える。もたいまさこが不気味なのだよね。
私はのんびり暮らしたい派だが、こんな世界は嫌だ。小さい時強制的に行かされたキャンプみたいで、息苦しいだけの映画だった。
(2009年2月18日)

めがね(3枚組) [DVD]

めがね(3枚組) [DVD]