猫が星見た

映画の感想

昴−スバル−

幼くして母を亡くした双子の小学生、和馬とすばる。バレエが好きで一緒にバレエダンサーを目指そうと語り合っていた姉弟だったが、和馬は病に倒れ、帰らぬ人となってしまう。失意のすばるは、ふと場末の小劇場“パレ・ガルニエ”に足を踏み入れ、そこで出会った女主人・五十鈴の下で、ダンスの世界へとのめり込んでいく。やがて美しく成長したすばるの前に、終生のライバルとなるアメリカン・バレエ・シアターのリズ・パークが現われる。

これは酷い映画です。
バレエ好き、香港映画好きの私をもってしても腹立たしい映画です。
リー・チーガイ監督ってこんな雑っちい監督でしたっけ。
アジアが合作して頑張ろうとすると必ず失敗です。日本が絡んでると鉄板で酷いです。
原作は面白いと聞いてますが、それにしても日本人がバレエの天才というのは難しいです。努力して……ならわかりますが、日本人がバレエの天才……ありえな〜い……。
そこにきて黒木メイサがその天才を演るのですから、なんというか、そこまでして映画化したって原作を冒涜するだけだと思うんですが……。
黒木メイサはスタイルはいいですが、いかんせん根本的にダンサーではありませんから、もうなにもかもが駄目です。映画のために努力したってそんなもんははっきりいって完全に無駄です。それほどダンサーと一般人は違うモンです。
ダンス部分は諦めたとして、お話はどうかというと、全体にこれは何時代なのか!?という雰囲気です。アメリカンバレエシアターの何某というのは何故日本のよーわからんところに唐突に現れるのでしょうか。そしてその何某はまたもやバレエダンサーの雰囲気ゼロです。
そしてスバルというキャラクターに魅力がゼロです。無愛想で、なんとなくかっこいいのだが、薄っぺら過ぎてとうていいっぱしの一流になれるとは思えない存在感です。
ダンスシーンだめ、ストーリーだめ、キャラクターだめ。桃井かおりですらだめ。
こんな映画つくっちゃほんと、だめですよ。
(2009年7月)

昴?スバル? 特別版 [DVD]

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