猫が星見た

映画の感想

ソウ(SAW)

薄汚れた広いバスルームで目を覚ました2人の男、ゴードンとアダム。彼らはそれぞれ対角線上の壁に足首を鎖で繋がれた状態でそこに閉じ込められていた。2人の間には拳銃で頭を撃ち抜かれた自殺死体が。ほかにはレコーダー、マイクロテープ、一発の銃弾、タバコ2本、着信専用携帯電話、そして2本のノコギリ。状況がまるで呑み込めず錯乱する2人に、「6時間以内に目の前の男を殺すか、2人とも死ぬかだ」というメッセージが告げられる…。その頃タップ刑事は“ジグソウ”を追っていた。ジグソウが仕掛ける残忍な“ゲーム”で次々と被害者が出ていたのだった…。

映画としてよく出来てると思うが、これが流行るなんて皆病んでるなーという気がした。この映画が好きだっていう人が結構多いのにも驚きだ。
この手の不条理物としては90年代に「CUBE」というカナダ映画があったが、私はそっちの方が好き。「CUBE」は不条理は不条理だけど最後の結末を見ると、ただ残酷なだけじゃない。結末の理由が観てる側にちゃんと分かったんだよね。
でもこれは……ただただ残酷で不条理というだけな気がした。だって痛い目にあわされる理由がアレって……?なんか変やろ。続編観たら違うのかな?
出てくる人物の背景とか性格がちゃんと説明されてないから、ただのゲーム映画にしか思えない。主役2人にしても悪人か善人かも分からないので同情も批判もどちらも出来ない。観客は本当に傍観者でしかない。胸糞悪い悪趣味な話をただ見てるだけ。それってどうよ??
なんにせよ、これが流行るという事実に私は愕然。なんか陰湿な映画だよー。
(2009年11月)