猫が星見た

映画の感想

マイライフ・アズ・ア・ドッグ(MITT LIV SOM HUND)

主人公のイングマル少年は、兄と病気の母親、愛犬シッカンと暮らしている。父親は、仕事で南洋の海に出かけたままずっと帰ってこない。人工衛星に乗せられて地球最初の宇宙旅行者になったあのライカ犬の運命を思えば、どんな事だってたいしたことはないと考えるのが彼の人生哲学だ。やがて夏になり、母親の病状が悪化。イングマルは一人、田舎に住む叔父の元に預けられることになる。その村の住人は、一風変わった人ばかり。街に置いてきたシッカンのことが気になるものの、男の子のふりをしている女の子・サガとも仲良くなり、毎日を楽しく過ごすイングマルだったが…。

うん、いい映画だ。でも好きじゃない。
母親のヒステリーがリアルすぎて、それを見ると薄暗い感情が湧いてくる。
子供時代、意味分からないことで怒られたり、行動を制限されたり、嘘をつかれたり、それを理解することが大人へ踏み出す一歩で、それをユーモアのある登場人物を交えながらうまく描いている映画なんだけど、やはり私は映画に「夢」を見たい性質なので、ラストで、イングマルが自分の中の葛藤を乗り越え、社会に適応してしまった時点で、あ、ただの現実じゃん、と思ってしまった。
もう一歩なにか心を強くうつエピソードが欲しかった。

マイライフ・アズ・ア・ドッグ 【HDマスター】 [DVD]

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