猫が星見た

映画の感想

鍵泥棒のメソッド

自殺願望のある売れない役者・桜井武史。ある日、銭湯で羽振りのいい男が転んだはずみに頭を強打して記憶を失う現場に居合わせる。とっさにロッカーの鍵をすり替え、彼になりすます桜井。ところが、その男が誰も顔を見たことがない伝説の殺し屋コンドウだったことから窮地に陥ってしまう。一方、自分を貧乏役者の桜井だと思い込んでしまったコンドウは、真面目に演技の勉強に取り組み始める。すると、そんなコンドウの姿に女性編集者の水嶋香苗が好意を持ってしまう。やがて、婚活に必死な彼女からプロポーズされてしまうコンドウだったが…。

まとまっていてそこそこ面白いと思うが、自分の好みではない。
冒頭〜前半は香川照之の役柄がミステリアスで怖くて興味深かったのだが、荒川良々が悪役で出てくる時点で大団円で終わることが分かったので、あ〜よくあるぬるい邦画かとゆるい気持ちでみたら、やっぱり後半はぬるかった。
私の好みからいうと、香川照之は本物の殺し屋だった方が断然おもしろかったと思う。こんなポップで軽い物語にするより、殺伐とした雰囲気の映画にした方が、一般的にはうけないと思うが、映画好きにはうけて佳作とかって評価されたと思う。
この映画の評価が高いってことは、映画のTVドラマ化はこれからもどんどん進むんだろうな、映画らしい映画をとる日本人監督はもうわずかしかいないんだろうな、と哀しくもある。

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