猫が星見た

映画の感想

ディア・ドクター

山あいの小さな村。数年前、長らく無医村だったこの地に着任して以来、村人から絶大な信頼を寄せられている医師、伊野治。そんな彼のもとに、東京の医大を卒業した青年・相馬が研修医としてやって来る。最初はへき地の厳しい現実に戸惑い、困惑する相馬だったが、村の人々に親身になって献身的に接する伊野の姿に次第に共感を覚え、日々の生活にも充実感を抱き始めていく。そんなある日、一人暮らしの未亡人かづ子を診療することになった伊野。病気のことを都会で医師をしている娘に知られたくないからと、かづ子から一緒に嘘をついてほしいと頼まれる。しかし、それを引き受けたばかりに、伊野は次第に追い込まれていくことになり…。

もう少し詳しく描いて欲しかった、という感想。
最初から結末が読めるだけの映画になっていて、すごく分かりやすく題材も面白く、人の心に訴えかけるプロットなんだけども、結局伊野の気持ちも、相馬の気持ちも、看護士の気持ちも、村民の気持ちも、なんだかよく分からなかったな、と思うんです。伊野の気持ちはボールが来たから打つ、打ったあとにまた来るから打ち続けることになった、ということに集約されているんだけども、それだけじゃ味気なさ過ぎる。
笑福亭鶴瓶を起用して彼の人柄に頼った時点で手を抜いた感がある映画。もっと物語を、人物を、大事に描いて欲しい。残念。

ディア・ドクター [DVD]

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