猫が星見た

映画の感想

息もできない(BREATHLESS)

 借金の取り立て屋をしているサンフンは、母と妹を死なせた父親に対する激しい怒りと憎しみを抱えて生きていた。常に苛立ち、情け容赦ない暴力を振るっては周囲を怖がらせていた。ある日サンフンは、道端で唾を吐き、偶然通りかかった女子高生ヨニのネクタイを汚してしまう。見るからに強面のサンフンに対しても怯むことなく突っかかっていくヨニ。最悪な出会いを果たした2人だったが、不思議とウマが合い、奇妙な交流が始まる。ヨニもまた、ベトナム戦争の後遺症で精神を病んだ父親との間に確執を抱えていたのだった。そんな中、ヨニの弟ヨンジェが偶然にもサンフンの手下となり取り立ての仕事を始めるのだが…。

泣けたのだが終わってから少し経ったら結構ご都合主義のストーリーだな、と思い直した。一番不思議なのが、サンフンの周りの人間が簡単にDVの父親を許しているということ。そしてヨンジェがサンフンを殺したのは物語を纏める為で、結構唐突な気がした。そもそもヨンジェの性格がよく分からんかった。
泣きのシーンはよかった。また父親が死なないところもよかった。
キム・ギドグ作品とは違って、突き刺さってこない程度の痛さだった。

息もできない [DVD]

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