猫が星見た

映画の感想

みすゞ

近年、新たに再評価の機運が高まりをみせる、26歳で早世した若き天才童謡詩人金子みすゞ。その短くも強烈な生涯を「地雷を踏んだらサヨウナラ」の五十嵐匠監督が田中美里主演で映画化。大正の中頃、日本海の港町仙崎。少女金子テルは本屋の店番をしながら書物を読み耽る毎日を過ごす。やがて兄の結婚を機にテルは母のいる下関へと移る。そこで小さな店を任されたテルは、店番のかたわら書いた詩を、“みすゞ”というペンネームで雑誌に投稿する。

こだまでしょうか
いいえ だれでも

震災後、ACのCMでよくみた詩の作者、金子みすゞのお話。
そこで気になったからっていって、映画を見る人はあまりいないだろうし、この作品はあんまりレンタルが出回っていないみたいなので、意識的に探さない限り見る機会はなさそう。
邦画の中では極々マイナー作品だけども、もったいないなあと思うくらいいい作品でした。
私は元々田中美里さんが好きなんですが、この人の魅力が十分活かされていて、そこがこの映画の最大の魅力でもありました。この人の時代劇・文芸物はかなりいいです。品がありますからねえ。
美人なようでいて美人でないところ、ぼーっとしてそうでそうでないところ、金子みすゞについてあんまりよく知らないんですが、脳内では田中美里=みすゞになってました。
あと中村嘉葎雄さんと永島瑛子さんもいいですねえ。全体としてすごく映画っぽい。映画って時間の使い方も贅沢で優雅で繊細でいいなあって再認識しました。
最近の映画ってテレビの延長で演出過多で観る気がまったくしないんですけど、こういう作品が少しでもあると癒されますねえ。

みすゞ [DVD]

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