猫が星見た

映画の感想

2018-01-01から1年間の記事一覧

ゴッホ〜最期の手紙〜(LOVING VINCENT)

天才画家フィンセント・ファン・ゴッホの謎に包まれた死の真相に迫るミステリー・ドラマにして、全編“動く油絵”のみで構成された異色のアート・アニメーション。本作はダグラス・ブース、シアーシャ・ローナン、クリス・オダウドをはじめとする一流キャスト…

人生タクシー(TAXI)

イランのジャファル・パナヒ監督が、タクシーの乗客たちの様子から、厳しい情報統制下にあるテヘランで暮らす人々の人生模様をドキュメンタリータッチに描き、2015年・第65回ベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞した作品。カンヌ、ベネチア、ベルリンの世界3大…

輝ける人生(Finding Your Feet)

長年連れ添った夫の浮気をきっかけに人生を見つめなおすことになる女性の姿を、笑いと涙、音楽とダンスを交えて描いた人生賛歌のドラマ。「ヴェラ・ドレイク」のイメルダ・スタウントンが主演を務め、「否定と肯定」のティモシー・スポールらイギリスのベテ…

gifted/ギフテッド

叔父のフランクと片目の猫フレッドと暮らす一見ごく普通の7歳の少女メアリー。しかし彼女は数学の才能に著しく秀でた天才少女だった。小学校に通い出すや、すぐにそのことが発覚し、学校側はフランクに天才児の英才教育で名高い私学への転校を勧める。しか…

マンチェスター・バイ・ザ・シー

心を閉ざして孤独に生きる男が、兄の死をきっかけに故郷に戻り、甥の面倒を見ながら過去の悲劇と向き合っていく姿を描いたヒューマンドラマ。 ストーリーはなんてことない話なんです。が、5つ星つけます。 ケイシー・アフレックの繊細な演技と、現在と過去が…

≒草間彌生 わたし大好き

前衛芸術家として世界的に知られる草間彌生の創作活動と日常を、1年半に渡って記録したドキュメンタリー。草間がF100号のモノクロ作品シリーズ「愛はとこしえ」50作を制作する風景に密着し、真っ白なキャンパスから作品が完成するまでの貴重な瞬間を克明に映…

Viva!公務員(QUO VADO?)

小学校の教室で教師が子供たちに将来の夢を聞いている。 獣医、音楽家、科学者と次々に答える子供たち。自分の番が来たケッコは、「公務員」と元気よく答える。目を丸くする教師。 幼いころからの夢をかなえてケッコは公務員になった。一生収入を保証される…

スカイ・オン・ファイア 奪われたiPS細胞(沖天火)

再生医療の希望の星たる新薬をめぐって、息詰まる死闘が展開。香港アクションの巨匠、「ワイルド・シティ」のL・ラム監督がD・ウー主演で放つサスペンスアクション大作。 びっくりするほど面白くない。 アクションが大掛かりなのに、ストーリーもいろいろ…

ダブル・サスペクト 疑惑の潜入捜査官(使徒行者)

彼は、友情に富む相棒か、それとも裏切り者のスパイなのか? 香港の大人気TVドラマシリーズを、N・チョン、L・クーら、実力派キャストの競演で映画化した犯罪群像劇。 途中までは面白かったのに、ラスト30分くらいからかなりいけてない映画になって106分…

ワイルド・シティ(迷城)

泥酔した女性を介抱したのがきっかけで組織の闇金の争奪戦に巻き込まれることになった兄弟の必死の苦闘を、L・クー&S・ユーの競演でスリリングに綴った香港アクション。 久々に香港映画みて、「あ〜香港映画っぽいなあ。血が沸き立つわあ」と満足しました…

ジヌよさらば 〜かむろば村へ〜

ひょんなことから現金に触るだけで失神してしまう“お金恐怖症”になってしまった元銀行マンのタケ。1円も使わずに生きていくために、過疎化が進む寒村“かむろば村”へやって来る。村人たちは、携帯も捨て、電気やガスも使わないタケの無謀な0円生活に呆れな…

はなちゃんのみそ汁

乳がんで33歳の若さで亡くなった母が、5歳の娘と夫との家族の日々を綴ったブログを基にした同名ベストセラー・ノンフィクションを広末涼子と滝藤賢一の共演で映画化。娘役はオーディションで選ばれた新人、赤松えみな。監督は「ペコロスの母に会いに行く」…

帝一の國

800人の天才エリート学生が通う超名門校、海帝高校。その生徒会長を務めた者は、将来の内閣入りが確約されているという。そんな海帝高校に首席で入学を果たした新1年生の赤場帝一。彼には総理大臣になるという明確な目標があった。つまり、彼は必ず海帝高校…

しゃぼん玉

親の愛情を知らずに育った伊豆見翔人。女性や老人を狙って通り魔や強盗傷害を繰り返し、当てのない逃亡生活を続けていた。ある日、宮崎県の山深い椎葉村で道端に倒れていた老婆スマを偶然助けたことがきっかけで、彼女の家に居着いてしまう。そして、彼をス…

愛を積むひと

東京下町の工場をたたみ、大自然に囲まれた北海道美瑛町に移り住んだ夫婦、篤史と良子。外国人が住んでいた洋館で第二の人生を満喫する良子に対し、仕事一筋だった篤史は手持ちぶさたで時間を持て余してしまう。見かねた良子の提案で、篤史は家を囲む石塀作…

高台家の人々

見た目が地味で口下手な30歳のOL、平野木絵。いつもボーッとしている彼女だったが、心の中ではおバカな妄想が大暴走を繰り広げていた。そんなある日、木絵の会社に、名家の御曹司、高台光正がニューヨーク支社から転勤してくる。イケメンでエリート社員の…

パパのお弁当は世界一

女子高生が3年間弁当を作ってくれた父への感謝の言葉を評判となったTwitterをモチーフに描く父娘ドラマ。主演は自身も高校生の息子に弁当を作り続けたエッセイが評判のTOKYO NO.1 SOUL SETの渡辺俊美と「ポエトリーエンジェル」の武田玲奈。監督は数々のミ…

春との旅

4月の北海道・増毛。寂れた海辺のあばら家に暮らす老漁師・忠男と孫娘・春。若い頃から北海の漁師一筋に生きてきた忠男も今では妻を失い、財産もなく、足が不自由となり、独りでは生きていけない身となっていた。一方、春は、数年前に母を亡くして以来、忠…

湯を沸かすほどの熱い愛

銭湯“幸の湯”を営む幸野家。しかし父の一浩が一年前に蒸発してしまい、銭湯は休業状態に。母の双葉は代わりにパン屋でパートをしながら中学生の娘・安澄を育てている。そんなある日、突然倒れた双葉は、ガンで余命2ヵ月と非情な宣告を受ける。ショックを受…

あやしい彼女

73歳の瀬山カツはワガママで無神経な毒舌おばあちゃん。地元商店街ではいつもトラブルの元凶となる鼻つまみ者。女手一つで育て上げた娘の幸恵とバンド活動をしている孫・翼の自慢話に周囲は辟易。そんなカツの唯一の理解者が、昔なじみの中田次郎。彼女を一…

歩いても歩いても

夏の終わりの季節。高台に建つ横山家。開業医だった恭平はすでに引退して妻・とし子とこの家で2人暮らし。その日、久々に子どもたちがそれぞれの家族を連れて帰郷した。その日は、15年前に亡くなった長男の命日だったのだ。次男の良多は、もともと父とそり…

海よりもまだ深く

自称作家の中年男、篠田良多。15年前に新人賞を受賞したものの、その後は鳴かず飛ばず。ギャンブル好きで、今は“小説のための取材”と称して探偵事務所で働く日々。当然のように妻の響子には愛想を尽かされ、一人息子の真悟を連れて家を出て行かれてしまった…

小川町セレナーデ

閉店に追い込まれた母のスナックをニセのオカマ・バーとして再建しようとする娘の奮闘を、実の父とは知らずに指導を受けるオカマ・ダンサーとの交流とともに綴るコメディ・ドラマ。出演は須藤理彩、藤本泉、安田顕。監督は本作が劇場映画デビューの原桂之介…

青い鳥

新学期、東ヶ丘中学2年1組には休職した担任に代わり、臨時教師の村内先生が着任した。前の学期、男子生徒の野口がいじめが原因で自殺未遂へと追い込まれ、転校を余儀なくされていた。マスコミにも騒がれ、学校側は生徒指導の強化などにより、生徒たちの反…

RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語

一流企業のエリートサラリーマン筒井肇は、50歳を目前に取締役への昇進を告げられる。その一方で、リストラのために親友の川平が工場長を務める工場の閉鎖を進める責任者を任されることに。さらに、家庭を顧みず仕事一筋だったばかりに、妻や娘との間に知ら…

手紙

川崎のリサイクル工場で働く青年、武島直貴。積極的に話しかけてくる食堂の配膳係・由美子とも打ち解けることなく、人目を避けて生きる彼にはある秘密があった。兄・剛志は、弟を大学に行かせるため学費欲しさに盗みに入った邸宅で、誤って人を殺してしまっ…

箱入り息子の恋

市役所に勤める35歳の独身男性、天雫健太郎。人付き合いが苦手で、友だちも恋人もはなから諦め、自宅と職場を行き来するだけの退屈な人生を送っていた。そんな健太郎を見かねた両親は、親同士が子どもたちの相手を見つけ合う“代理見合い”に参加する。そこで…

映画「深夜食堂」

夜も更けた頃に営業が始まるその店を、人は“深夜食堂”と呼ぶ。メニューは酒と豚汁定食だけ。それでも、客のリクエストがあれば、出来るものなら何でも作るのがマスターの流儀。そんな居心地の良さに、店はいつも常連客でにぎわっていた。ある日、店に誰かが…

ツレがウツになりまして

マイペースなハルさんは売れない漫画家。そのツレ(夫)は生真面目で仕事熱心なスーパーサラリーマン。ところが結婚5年目のある日、ツレが突然“死にたい”とつぶやいた。診断の結果は、うつ病。ツレの変化にまったく気づかなかったハルさん。ツレのことを心…

殿、利息でござる!

江戸時代中期の仙台藩。百姓や町人には重税が課され、破産や夜逃げが相次いでいた。貧しい宿場町・吉岡宿も例外ではなく、造り酒屋を営む穀田屋十三郎は、そんな町の行く末を深く案じていた。ある時彼は、知恵者の篤平治から、町を救うあるアイデアを打ち明…