猫が星見た

映画の感想

おくりびと

チェロ奏者の大悟は、所属していた楽団の突然の解散を機にチェロで食べていく道を諦め、妻を伴い、故郷の山形へ帰ることに。さっそく職探しを始めた大悟は、“旅のお手伝い”という求人広告を見て面接へと向かう。しかし旅行代理店だと思ったその会社の仕事は、“旅立ち”をお手伝いする“納棺師”というものだった。社長の佐々木に半ば強引に採用されてしまった大悟。世間の目も気になり、妻にも言い出せないまま、納棺師の見習いとして働き始める大悟だったが…。


評判通りのいい映画でした。いかにも滝田洋二郎監督っぽい分かりやすさと温かさがある。
山崎努が白子を食べながら「うまいんだよなあ困ったことに」、みたいなそういうシュチエーションはわかりやすすぎるしあざとい演出ではあるものの、結局そういうのが好きだから観れてしまう。
人が死んでも辛いことがあってもメシがうまい、みたいなことはもっとささやかに表現できるはずだけど、滝田監督はこのくらいまでやってしまう。それが嫌いな部分でもあるし好きな部分でもある。
多分この映画が面白くないっていう人は少ないだろうけど、そういうちょっと(観客の感受性を低くみた)やりすぎな演出は鼻につく人はいるだろうと思う。

なんにせよ、山崎努余貴美子を出演させた時点で監督の勝ちだと思いますけどね。
(2009年7月)

おくりびと [DVD]

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