猫が星見た

映画の感想

眺めのいい部屋(A ROOM WITH A VIEW)

20世紀初頭、イギリス。良家の令嬢であるルーシーは、旅先で訪れたフィレンツェで一人の青年ジョージと出会う。情熱的な彼にルーシーは次第に魅せられてゆくが……。封建的思想の残るイギリスを舞台に、イギリスの格調高い美術や衣裳、そして美しい映像で綴ったラブ・ロマンスの秀作。

完全に「日の名残り」と間違えていて、いつアンソニー・ホプキンスが出てくるんだろうとずっと思っていた120分でした。
日の名残り」はホプキンスが窓から外を眺めているパッケージなので、完全に勘違いしていました。

いまこの映画が公開されたら「つまんねー」という感じでしょうが、客観的に観てとても質がいいです。
映像の美しさとは、画素数の多さではなく、光と影のコントラストだということをこの映画は教えてくれます。
ストーリーはともかくとして(文芸作品の恋愛物みたいなもの)、風が吹いたり、水しぶきがあがったり、気ままに歌ったり、テニスで汗かいたり、そういう細かい表現を大事にしている映画だと思いました。
それにしても、ヘレナ・ボトム・カーターは今もこの頃と同じ顔。すさまじき女優。
(2009年11月)