猫が星見た

映画の感想

パリの調香師 しあわせの香りを探して(Les parfums)

かつてはトップメゾンの香水をつくっていた調香師アンヌ。4年前の嗅覚の不調により、現在は匂いの再現や悪臭の緩和など地味な仕事をこなしている。一方、ギョームは人はいいがうだつの上がらない雇われ運転手。娘の共同親権を守るため、なんとか職をつなぎ広いアパートを借りなければならないが、交通違反の点数がかさみクビ寸前。頼み込んで回ってきた仕事は、アンヌの運転手だった。

春の陽気のように穏やかで優しい話。苦しい部分がなにひとつなくノーストレスでした。アンヌは気難し屋という設定ですが、それほどきつい性格ではなくさっぱりとした職人なので、アンヌとギョームのやりとりに不快さがなく、逆に爽やかに感じました。ギョームもほどよく人がよくてちょいダメ親父なんですけど、すごく馬鹿ってわけじゃないのがちょうどいい塩梅でした。

なにもかもやりすぎていないのが心地よく、さらりと観れる、なかなかいい作品だと思います。