猫が星見た

映画の感想

フランス映画

デリシュ!(Delicieux)

公爵に仕える料理人のマンスロンは、ジャガイモを使った創作料理デリシュを出したことで追放され、実家で旅籠を営むことに。そこへ謎の女性が弟子にしてくれと頼みこんで来るが・・・ タイトルとあらすじを見ると、料理ものなのかなと思いきや、実は中年のラ…

オートクチュール(Haute couture)

ディオールのアトリエ責任者エステルは、次のコレクション後に引退させられる。そんなある日、エステルは地下鉄でバッグをひったくられる。犯人のジャドは移民で団地暮らし。バッグの中にユダヤの星のネックレスが入っていることを仲間に咎められ、アトリエ…

奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ(Les heritiers)

パリ郊外の貧困地区にあるハイスクール。様々なバックグラウンドを持つ子供たちが通っている。新任の歴史教諭ゲゲンが担当する落ちこぼれクラスはいつも問題ばかり起こしているが、それを見かねたゲゲンは彼らにコンクールに出るよう勧める。テーマはアウシ…

オーレリ・デュポン 輝ける一瞬に(Aurelie Dupont danse l'espace d'un instant)

パリ・オペラ座バレエ団の元エトワール、オーレリ・デュポンのインタビューや稽古風景などをおさめたドキュメンタリー 何度か舞台を観に行ったことがあります。 気品がある踊りですが正直あまり個性を感じなくて好きでも嫌いでもないバレリーナでしたが、日…

ローズメイカー 奇跡のバラ(La fine fleur)

エヴはフランス郊外で父から受け継いだバラ園を経営しているが、コンクールでは賞を獲れず倒産寸前の危機に瀕している。そんな中、職業斡旋所から3人のバラ素人が派遣されてくるが・・・ 決して凝っている映像ではないんですが、バラの色、インテリアの色な…

ココ・アヴァン・シャネル(Coco avant Chanel)

孤児院で育ったガブリエルは成長して昼間はお針子、夜はナイトクラブの歌手として暮らしている。その後、ナイトクラブで出会ったバルサンの愛人となり、競馬やパーティーなどに明け暮れるが・・・ 面白くなかったです。上昇志向の強いシャネルがお金持ちに取…

パリの調香師 しあわせの香りを探して(Les parfums)

かつてはトップメゾンの香水をつくっていた調香師アンヌ。4年前の嗅覚の不調により、現在は匂いの再現や悪臭の緩和など地味な仕事をこなしている。一方、ギョームは人はいいがうだつの上がらない雇われ運転手。娘の共同親権を守るため、なんとか職をつなぎ広…

ディオールと私(Dior et Moi)

ディオールのアーティスティックディレクターに就任したラフ・シモンズとコレクションを支えるデザイナーや職人の裏側を描いたドキュメンタリー。 オートクチュールの美しさに目を奪われる。あと、モデルに施されたメイクも目が覚めるように素敵。コレクショ…

美女と野獣(La belle et la bete)

バラを盗み命を差し出すことになった父親の代わりに、野獣の住む廃城へとやってきたベル。殺される覚悟だったが、野獣との不思議な交流は続き、ベルは毎夜夢を見る・・・ 巷の評判はよくないようですが、私は好きです。 そもそも私はディ○ニーを全く見ないの…

最高の花婿 アンコール(Qu'est-ce qu'on a encore fait au bon Dieu?)

ザ・フランス人老夫婦の4人娘の旦那はアラブ人、ユダヤ人、中国人、アフリカ人と多国籍。なんやかんやもめつつも楽しく暮らしていたが、旦那たちがフランスの異文化ハラスメントに耐えられなくなり、母国での移住を考えはじめて・・・ すごく気軽に観れます…

ジュリーと恋と靴工場(SUR QUEL PIED DANSER FOOTNOTES)

25歳で職を失い、必死で探した末にようやく高級靴メーカーの工場に試用採用される。ところが折しもグローバル化の波が押し寄せ、リストラを心配した靴職人たちは、パリ本社に乗り込み抗議活動を決行。試用採用中のジュリーも巻き込まれ、あやうくクビになり…

最強のふたり

パラグライダーの事故で首から下が麻痺してしまった大富豪のフィリップ。彼の新しい介護人募集の面接にやってきたのは、いささか場違いな雰囲気の黒人青年ドリス。スラム街に暮らす彼の目的は、失業手当をもらうための不採用の証明書だった。周囲の憐れみの…

しあわせの雨傘

1977年、フランス。地方のとある町に暮らすスザンヌは、雨傘工場を経営するロベールを夫に持つ貞淑なブルジョワ主婦。優雅な毎日を送りながらも、美しく着飾り亭主関白な夫におとなしく従うだけの“お飾りの妻”に満たされないものを感じ始めていた。そんなあ…

グラン・ブルー完全版 デジタル・リストアver.(LE GRAND BLEU: VERSION LONGUE)

海に魅せられた男たちの話 海っていいなあと思わせる圧倒的映像美と、ジャン・レノのラテン男の豪快っぷりに魅せられる作品。言わずと知れた、リュック・ベッソン初期の代表作。一時期、だれもかれも映画通をきどって、この映画は素晴らしいと言っていたよう…

ずっとあなたを愛してる

Il Y a Longtemps Que Je T'aime 心に沁みこんでくる珠玉の映画。 Cinema Scapeのレビューで、いい映画には「匂い」が映っている、と書かれていたのだが、まさにその通りの映画。ピアノの匂いが、本の匂いが、煙草の匂いが、雨の匂いが、染み込んでいる映画…

パリ・オペラ座のすべて(LA DANSE, LE BALLET DE L'OPE'RA DE PARIS)

世界屈指のバレエ団、パリ・オペラ座のダンサーの練習風景やオペラ座スタッフのお仕事風景を撮ったドキュメンタリー 監督の技術は完全に無意味、ダンサーの鍛え上げられた肉体と精神に2つ半星。 バレエを好きじゃない人には絶対に薦めない。 とっにかく時間…

サガン −悲しみよ こんにちは−(SAGAN)

デビュー作『悲しみよ こんにちは』が世界的なベストセラーとなり、わずか18歳にして時代の寵児となったサガン。以後、次々と小説を発表する一方、その華麗な交友録で私生活にも注目が集まっていた。あり余るほどの富を手にした彼女は桁外れの金額でギャンブ…

輝ける女たち(LE HEROS DE LA FAMILLE)

ニースにある小さなキャバレー“青いオウム”。ここで働くマジシャン、ニッキーは幼い頃アルジェリアから亡命し、以来店のオーナー、ガブリエルが父親代わりとなって世話してきた。いまは店の歌姫レアに夢中のニッキーだが、彼には母親の違う2人の子どもがい…

奇人たちの晩餐会(LE DINER DE CONS)

出版業を営むブロシャンには密かな楽しみがあった。それはバカな人間を招待しては仲間で笑い物にするという晩餐会だ。今回はマッチ棒の工作が趣味という税務局勤めのピニョンという小男を見つけたのだが、当日ギックリ腰になり動けなくなったブロシャンはピ…

愛と哀しみのボレロ(LES UNS ET LES AUTRES

BOLERO) C・ルルーシュお得意の少々絵空事めいた人生模様が世界規模で錯綜する、パノラマのような愛の寓話で、いくらなんでも話を拡げすぎの感はあるが、ルルーシュの、観る者をフィクションの波にさらう語り口は健在で、核となるG・ドンの素晴らしい踊り…

クレールの刺繍(BRODEUSES)

望まない妊娠をした少女と、息子を亡くした中年女性が刺繍を通して温かな交流を紡いでいくヒューマン・ドラマ。監督は本作で劇場長編初メガホンのエレオノール・フォーシェ。主人公二人の心の軌跡を、美しい映像で繊細かつ静かに描き出していく。主演は「イ…

ラ・ピエトラ 愛を踊る女(QUAND JE VOIS LE SOLEIL)

パリ・オペラ座のエトワール、さらにはマルセイユ国立バレエ団の芸術監督としても活躍し、“ラ・ピエトラ”の名で呼ばれるフランスを代表するバレエ・ダンサー兼振付家マリ=クロード・ピエトラガラの映画初主演作品。実話を基に、死期が近づいた美しきエトワ…

譜めくりの女(LA TOURNEUSE DE PAGES)

物静かな少女メラニーの夢はピアニストになること。その実現に、並々ならぬ情熱を注いできた彼女だったが、コンセルヴァトワールの入学試験で、審査員を務める人気ピアニスト、アリアーヌの無神経な態度に心を乱され、散々な結果に。これによって夢を諦めた…

オーロラ(AURORE)

ドキュメンタリー「エトワール」でパリ・オペラ座の世界をカメラに収めたニルス・タヴェルニエ監督が、そのパリ・オペラ座のトップ・ダンサーたちを贅沢に起用し撮り上げた幻想的な劇映画。そこは踊りを禁じられた王国。ところが王女オーロラは誰よりも踊り…

エディット・ピアフ〜愛の賛歌〜(LA MOME)

1915年、フランス・パリの貧しい家庭に生まれたエディット・ジョヴァンナ・ガション。母は路上で歌を歌い、日銭を稼ぐ毎日だった。その後、祖母が経営する娼館に預けられた彼女は、娼婦ティティーヌたちに可愛がられ束の間の安らぎを得る。やがて兵役から戻…

エトワール(TOUT PRES DES ETOILES)

300年以上の歴史を誇るパリ・オペラ座。そのバレエ団は、“星”を意味するエトワールと称される最高位のダンサーを頂点にし、プルミエ・ダンスール、スジェ、コリフェ、カドリーユと続く完璧な階級社会。そもそも、一握りの選ばれし者のみが団員になれる世界。…

8人の女たち(8femmes)

新旧豪華女優たちがおくるサスペンス・ミュージカル劇。 フランス女優の底力と意地とバチバチ光るライバル心を見る。お得な一品。 八人八色の美女たちが図太く妖艶に、そしてキュートに歌を歌い踊り狂う。しかも下手!なんて素敵なんだ! エマニュエル・ベア…

ぼくの伯父さん(Mon Oncle)

私の敬愛するカウリスマキ(アキの方)がベスト10に選んでいたので観た映画。 あまりにも前に見たのでストーリーはさっぱり忘れてしまったのだが(確かほのぼの系だった)、58年でもフランスは当然の如くお洒落だったのねと感心させられる非常にビビッドでア…