巨大犯罪組織に潜入して8年の警察官ジャソンは、早くこの生活から抜け出したいと思っているが、上司のカンにいいように扱われ、組織の情報をさぐる任務を命じられている。組織のボスが突然死を遂げたことによって巻き起こる後継者争いを利用して、警察は組織の壊滅に乗り出すが・・・
韓国版インファナル・アフェアです。ま、本家の方が緊迫感あって面白いので敵わないですけど。こっちの方は、典型的なヤクザ映画という感じで、あまりミステリーやアクションはなく、どちらかというと情に訴えかける人間ドラマとなっていました。
世間の評価が高いわりに私個人はそれほどな〜という感じなのは、警察官の上司がいまいち？な立ち位置なことです。結構血も涙もない、というか、弱みのある警察官を潜入捜査官にして、いいように扱うってヤクザ顔負けですよね。部下をコマのようにしか思ってないですし、最初から最後までそれなので、ラストは全然同情しませんでした。
ジャソンは結局組織のトップになるわけですけど、完全に黒に染まった上でのこの結果だから、まあそれも単純すぎて面白く無かったです。
よかった点は、組織よりルーツを大事にしたところは今風で深かったと思います。インファナル・アフェアは悪と善の狭間を描いていましたが、この作品はそんなことはどうでもよく、若い頃一緒に血を流した同胞の跡目を継ぐ、そういうヤクザ映画の中のヤクザ映画です。
