猫が星見た

映画の感想

家(うち)へ帰ろう

ホロコーストを生き抜いたユダヤ人の老人が、70年の時を経て、友人との約束を果たすためにアルゼンチンから故郷ポーランドへ旅する姿を描いたロードムービーブエノスアイレスに暮らす88歳の仕立て屋アブラムは、自分を高齢者用の施設に入れようとする子どもたちから逃れ、故郷であるポーランドを目指して旅に出る。そして、その旅には、第2次世界大戦時、ユダヤ人である自分をナチスの手から救ってくれた親友に、自分が仕立てた最後のスーツを渡すという目的があった。監督はアルゼンチンの人気脚本家で、監督作はこれが長編2作目となるパブロ・ソラルス。主演はカルロス・サウラ監督の「タンゴ」で知られるミゲル・アンヘル・ソラ。

 

これは本当にいい映画。そして塚口サンサン劇場もめちゃいい映画館。今まで行った映画館の中でベスト3に入る居心地のよさ。作品も劇場も手放しでおすすめしたいです。

物語の筋は本当によく読めるし、意外性ってひとつもないですし、童話性もよくあるものなんですが、それでもラストシーンに「あっ」てなってしまうし、心を優しく撫でてくれるエンドロールをじっと見つめてしまう映画。エンドロールに余韻を感じる映画って本当にいい映画だと個人的に思いますよ。