猫が星見た

映画の感想

ワンダー・ガールズ 東方三侠(東方三侠)

骸骨!骸骨!骸骨!なんというイマジネーション!!!
これをものすごく面白いと思ってしまうのは私がヘンなのでしょうか。映画観て久々に血の沸き立つような興奮を覚えて嬉しすぎます。やっぱり90年代の香港映画は最高です。基本的にかっこいい女の人が活躍する映画が好きなんですが、もうね、それがアニタ・ムイとなるとどんな変な内容でも関係ありまへん(ブリジット・リンも同様)。あとね、「ドラゴン・イン」でもそのハマリ方にびっくりしたんですが、マギー・チャンはこういう役をやるとすごい活き活きしておるように見えます。一人だけ現代っ子っぽくバイクのりまわして火薬系が武器で道徳心が欠けているところも全部非常によろしい。アクション映画にしては話は比較的地味な一方、キャラが立っていてその辺はやっぱりジョニー・トーだなあという感じですな。ミシェル・ヨーは実は「SAYURI」くらいしかまともにみちゃいなかったですが、アニタ・ムイの肉感的な感じとは違う鋭い美しさがありますな。ブリジット・リンとも違う。スポーツ選手に似たストイックな美しさを持っている気がしました。
まーともかく骸骨を見て欲しい気持ちで一杯です。発想がもの凄いです。並大抵の人ではあんな(くだらない)こと思いつきません。あーこれぞ香港映画、香港映画ってこれだよ!今のお洒落香港映画なんてくそくらえー(でも観るけど)。あとアンソニー・ウォンはね、もうこの頃はなんでもやってたもんね、人肉饅頭もやったしこれくらいはなんてことないレベルだよな、と納得しました。
香港映画の面白さって漫画の面白さとニアイコールなような気がします。大半の人が安っぽいとか古臭いとかで敬遠しますけども、とにかく破天荒なアイデアを力技で形にするところがその辺のヤワな映画とは違うんだぜえ。
(2007年9月14日・MBSで)

東方三侠 ワンダー・ガールズ [DVD]

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