猫が星見た

映画の感想

ジュリーと恋と靴工場(SUR QUEL PIED DANSER FOOTNOTES)

25歳で職を失い、必死で探した末にようやく高級靴メーカーの工場に試用採用される。ところが折しもグローバル化の波が押し寄せ、リストラを心配した靴職人たちは、パリ本社に乗り込み抗議活動を決行。試用採用中のジュリーも巻き込まれ、あやうくクビになりかけるが…。

DVDジャケ借りです。失敗です。

プチミュージカル映画です。フランスも不景気なんだなあという印象だけで、主人公に全然魅力がないので最初から最後までノレませんでした。

ジュリーと恋と靴工場 [DVD]

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ゴッホ〜最期の手紙〜(LOVING VINCENT)

 天才画家フィンセント・ファン・ゴッホの謎に包まれた死の真相に迫るミステリー・ドラマにして、全編“動く油絵”のみで構成された異色のアート・アニメーション。本作はダグラス・ブース、シアーシャ・ローナン、クリス・オダウドをはじめとする一流キャストが実際にゴッホの絵のモデルにもなっている登場人物たちを演じ、その実写映像を基に、総勢125人の画家たちがゴッホのタッチを模して描いた6万枚以上もの油絵を使用してアニメーション化された。監督は共に本作が初の長編作品となるドロタ・コビエラとヒュー・ウェルチマン。

目がチラチラして、全く物語に集中できません笑。
これはお年寄りには厳しい作品となっております。
多分なかなかの作品だと思うんですよ、これまでにない新しい感じですし。でもね、とっても目が辛いんです。
新しさを求めるならいっその事紙芝居にしたらよかったのに。

 

 

ゴッホ 最期の手紙 [Blu-ray]

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人生タクシー(TAXI)

イランのジャファル・パナヒ監督が、タクシーの乗客たちの様子から、厳しい情報統制下にあるテヘランで暮らす人々の人生模様をドキュメンタリータッチに描き、2015年・第65回ベルリン国際映画祭金熊賞を受賞した作品。カンヌ、ベネチア、ベルリンの世界3大映画祭で受賞歴を誇る名匠で、反体制的な活動を理由に政府から映画監督としての活動を禁じらてもなお、自宅で撮影した映像をもとに映画「これは映画ではない」を発表して話題を集めたパナヒ監督。今作では活気に満ちたテヘランの町でパナヒ監督自らタクシーを走らせ、さまざまな乗客を乗せる。ダッシュボードに置かれたカメラには、強盗と教師、海賊版レンタルビデオ業者、交通事故にあった夫婦、映画監督志望の学生、政府から停職処分を受けた弁護士など、個性豊かな乗客たちの悲喜こもごもが映し出され、彼らの人生を通してイラン社会の核心へ迫っていく。

これが本当のイランの姿・・・なのかな?
全く知識がないので、へぇ〜こんな感じなのか、としか思わなかった。意外と市井の人々は裕福そうだなと思った。
ドキュメンタリータッチというところがずるいなと思ったし、まあドキュメンタリーでは撮れない状況があるんだろうな。しかし特に衝撃の事実もなく、イラン社会はそれほど閉塞的でもない、日本の方がよっぽど心の貧しい社会だと、変なところでうらやましく思った。

人生タクシー [DVD]

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輝ける人生(Finding Your Feet)

長年連れ添った夫の浮気をきっかけに人生を見つめなおすことになる女性の姿を、笑いと涙、音楽とダンスを交えて描いた人生賛歌のドラマ。「ヴェラ・ドレイク」のイメルダ・スタウントンが主演を務め、「否定と肯定」のティモシー・スポールらイギリスのベテラン俳優が出演。「ニューヨーク、眺めのいい部屋売ります」の名匠リチャード・ロンクレインがメガホンをとった。35年間寄り添った夫がナイトの称号を授与され、自身もレディとなったサンドラ。順風満帆に見えた人生だったが、夫と親友の浮気現場を目撃してしまい、傷心で姉ビフの家に転がり込む。金や名誉とは無縁のビフは、親友やダンス教室の仲間に囲まれ、人生を謳歌していた。妹を心配するビフは、サンドラをダンス教室へ連れていき、かつてダンサーを目指したこともあったサンドラは、音楽とダンスに心を癒され、忘れかけていた情熱を思い出していく。

酸いも甘いも嚙み分けて、それでも楽しく生きていく人を応援する映画。
楽に見れて楽に感動できて楽に泣ける。
深いなにかはないけれど、元気になれますよ。

gifted/ギフテッド

叔父のフランクと片目の猫フレッドと暮らす一見ごく普通の7歳の少女メアリー。しかし彼女は数学の才能に著しく秀でた天才少女だった。小学校に通い出すや、すぐにそのことが発覚し、学校側はフランクに天才児の英才教育で名高い私学への転校を勧める。しかしフランクは“普通の子として育てたい”とこれを拒否する。それは、メアリーをフランクに託して自殺してしまった姉の願いだった。ところがある日、メアリーの祖母イブリンが現われ、孫の才能を無駄にすべきではないとフランクと激しく衝突。そのままフランクを相手に裁判を起こしてメアリーの親権を主張するのだったが…。

映画っぽいキャッチーな物語ではあるが、展開が読めすぎて読めすぎて・・・。
特別な才能もっててでも普通の子どもとしての生活させたい、ただそれだけの話なんです。
猫がかわいい。だたそれだけの話なんです。

マンチェスター・バイ・ザ・シー

心を閉ざして孤独に生きる男が、兄の死をきっかけに故郷に戻り、甥の面倒を見ながら過去の悲劇と向き合っていく姿を描いたヒューマンドラマ。

ストーリーはなんてことない話なんです。が、5つ星つけます。
ケイシー・アフレックの繊細な演技と、現在と過去が交錯する巧いカット割りによって、観客の胸を打つ秀作となっています。
主人公の辛さが、嫌なのに、胸に迫ってきます。感動して泣くんじゃなくて、辛くて涙が出ました。えぐみは少ない、でも確実に痛い映画です。でも、痛い終わり方なはずなのに、救われるようなラストであるのも驚きでした。しかもそこに疑問を持たせない、観客が、少なくとも私はあのラストに納得でした。
一体今回私は何を書いているのかというほど下手くそにしか表現できませんが、うまく感想書けないほどの、いい映画だと思います。

≒草間彌生 わたし大好き

前衛芸術家として世界的に知られる草間彌生の創作活動と日常を、1年半に渡って記録したドキュメンタリー。草間がF100号のモノクロ作品シリーズ「愛はとこしえ」50作を制作する風景に密着し、真っ白なキャンパスから作品が完成するまでの貴重な瞬間を克明に映し出し、多くの人々を魅了する草間ワールドの真髄に迫る。個性的なアーティストたちにスポットを当てたドキュメンタリー映画シリーズ「≒(ニアイコール)」第5弾で、2008年に製作・公開された。17年にリバイバル公開。

ドキュメンタリー映画は全く受け付けない私ですが、はじめてそこそこ面白いと思えたかも。
というか、草間彌生さんが面白いというだけですが。私たち凡人がギリギリ理解できる、ギリギリ際どい人って感じでした。それ以上いってしまうと、世の中が理解するのは厳しいかもしれない。
しかし一線を走っている人の欲望ってすごくて、凡人の私は圧倒されてしまったし、枯れかけた自分に少し元気をもらった気がした。
草間さんが商業的にも成功しているのって、人柄のよさもありそうだと思った。周りの人に礼儀正しいし、自然に感謝してる姿に驚いた。実際、事務所の人がいなければ多分今のような評価はされていないだろう。
監督の問いかけはつまらないことばかりで、もっともっと草間さんの面白い言葉を引き出せたかもしれないのが残念だが、とにかく草間さんの人間としての魅力はそこそこ見て取れる記録映画だと思った。