猫が星見た

映画の感想

60年代

娘・妻・母

おもしろいよなおもしろくないよな。ほのぼののよな暗いよな。 年老いた母親を引き取るか否か、財産分与はどうなるのか等々、割り切った世代を描いている。「鰯雲」でも思ったけど、成瀬監督はメロドラマというより時代の変化を描くの好きだよなあ……。冷え切…

花と怒涛

小林旭がかっちょいい。吉川晃司もしくはチョウ・ユンファを連想させる顔とスタイルだ。 この時代の俳優はぴしっとしつつ男くさい。最近じゃあとんと見かけない。話の内容はそう変わったものじゃない。 ただ飲み屋での小林旭演じる尾形と顔色の悪い殺し屋と…

河内カルメン

男なんかみんな死んでしまえ!と言う河内カルメン最高! それでもいい男がいるかもしれへん!と言って東京行く河内カルメン最高! 日々鬱憤がたまって鬱々と暮らしている現代人は清順映画を観るといい! (2008年6月5日・WOWOWで)河内カルメン [DVD]出版社/…

俺たちの血が許さない

あのー……最後まで弟の方が小林旭だと思ってました……。高橋英樹だったんですねぇ……弟のキャラクターが魅力的で、なんて小林旭は陽のオーラが出てるんだ!カッコイイ!とワクワクしていたのですが、それが高橋英樹だと判明した時、なんか映画の価値が下がった…

殺しの烙印

もはや理解不能なストーリー展開とひたすら懲りまくったスタイリッシュな映像でまさに清順美学が炸裂したカルト・ムービーの傑作。日活解雇の直接の原因になった作品としても知られる。2001年公開の「ピストルオペラ」は本作が基になっている。飯の炊け…

乱れ雲

成瀬巳喜男監督の遺作。 泣かせ巳喜男監督の作品の特徴といえばメロドラマであるが、私はメロドラマよりも市井の人々を描いた「めし」とか「稲妻」のファンなので、この作品は……である。よせたり引いたりの美しさは分かるが、どうしても“こいつらうっとおし…

処女の泉(JUNGFRUKALLAN)

信仰と復讐、「宗教」の本質を問う最高傑作。ベルイマン自らも最高作と呼ぶ代表作。あまりに有名な鮮烈なラストシーン!(チラシより) シネ・ヌーヴォ九条で日本最終上映と銘打ってベルイマン特集をやっていたので仕事前に行ってきました。この映画館はいつ…

肉体の門

田村泰次郎の同名小説の2度目の映画化作品。この後も2度、これまで計4度映画化されているそーです。 私は原作どころか田村何某がどういう作風でどれほど有名なのか全く知らないので、ただ鈴木清順作品を制覇する為に観たんですが、これって4度も映画化するほ…