猫が星見た

映画の感想

★★★

血と骨

当時高評価だったのはただの暴力のインパクトだけだったのか。お化け屋敷と変わらんではないか。こういう映画に一番必要な人間の心情というのがこの作品では全く描かれていないので驚いた。あーこの気持ち分かるぜ、というのが田畑智子演じる姉ちゃんだけだ…

過去のない男(Mies Vailla Menneisyytta)

同監督の「浮き雲」に展開が非常に似ている。カンヌで賞を獲っており、カウリスマキ作品の中で最もメジャーな作品であるが、いつもほど殺伐としていないので不幸→幸福のありがたみをあまり感じず、不思議なことに私にとってはカウリスマキ作品の中で最もイン…

流星(流星語)

チャップリンの「キッド」をモチーフにした作品。意外といい作品だと思う。ラストが典型的なお涙頂戴ではなく甘すぎないのでそこが私は気に入った。やや庶民的なレスリー・チャンを観る事が出来る。 (多分BS-2で・2003年3月14日)流星 [DVD]出版社/メーカー…

タルコフスキー・ファイル IN 「サクリファイス」(Dzrected By Andrej Tarkovski)

タルコフスキー監督の遺作「サクリファイス」の現場を撮ったドキュメンタリー。この監督がいかに詩人で画家であったか分かる内容になっている。資本主義とは全く関係のない芸術家であるなあ。今やこういう映画監督は世間に許されないであろう。彼の作品が愛…

力道山(RIKIDOZAN)

ソル・ギョングうまいなー!七変化の役者だなあ。確かに日本語はややたどたどしいが、口だけじゃなくてちゃんと演技しているのが分かるので私は全く気にならずにドラマに入り込めた。体つきもどうトレーニングしたんだっていうくらい凄い。もう別人っていう…

デイジー(Daisy)

アンドリュー・ラウのニオイがプンプンする。韓国映画色はちっともない。 それなりなのだが、前々から思っていたことで、アンドリュー・ラウは恋愛を描くのがいまいちだと思う。男の勝負の部分は非常にかっこいいのだが恋愛を絡めることによって微妙に古臭い…

クジラ島の少女(Whale Rider)

マオリ族の伝説を描いたネイチャー色の強い作品。公開当時なかなかの評判で気になっていたのを今更観たがまあ普通だった。押し付けがましい感動色がないのがいいが逆に引っかかりもないので特に人に薦めたりはしないと思う。しかしなー、この少女は悲観的だ…

ダンサーの純情(Innocent Steps)

基本的にダンスモノが好きなので楽しく観れた。 ダンスシーンがよかったのでそれだけで満足だが、ラブストーリーとしてもそこそこ。床の白い足跡とか小物が韓国映画らしく程ほどにお洒落で好ましい。取調べの時に主役二人、ムン・グニョンとパク・コニョンが…

カンゾー先生

すごくマトモな映画だ骨太だ。新しさは感じないのだが、どっしりと安定感があって心地よく観ていられる。これが作り手の技と経験ってやつなのか。人の息遣いと汗臭さをしみじみ感じられる市井の話というのはありそうでない。やっぱり今村監督って巨匠なんだ…

フラガール

日本アカデミー賞最優秀作品賞・助演女優賞・監督賞・脚本賞・話題賞受賞作。2006年はフラガールの一人勝ちだった。……この年は不作だったのだな。 確かにそれなりなんだけど、“目立って悪い所がない”というだけな気がする。 起承転結、感動エピソードの内容…

ダウンタウン・シャドー(神偸謀影)

まだまだアイドルってな感じの金城武主演作。アジアン・ミッション・インポッシブル。 科学的根拠薄弱なシーンが沢山あるが、リズム感がよいので楽しく見ていられる。流石は香港映画。エンターテイメントのツボを心得ている。 それにしても結構な頻度で感じ…