猫が星見た

映画の感想

★★★

スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師(SWEENEY TODD: THE DEMON BARBER OF FLEET STREET)

19世紀のロンドン。フリート街で理髪店を営み、妻と娘と幸せに暮らすベンジャミン・バーカー。だが彼はある日、妻に横恋慕したターピン判事によって無実の罪で流刑にされてしまう。やがて15年後、脱獄に成功したベンジャミンは“スウィーニー・トッド”と名を…

バレエ・リュス 踊る歓び、生きる歓び(BALLETS RUSSES)

20世紀初頭、天才興行師セルジュ・ディアギレスに率いられたバレエ団<バレエ・リュス(ロシア・バレエ団)>が、芸術の都パリを熱狂の渦に巻き込んだ。伝説のダンサー、ニジンスキーをはじめ多くの才能を輩出したバレエ・リュスは、29年のディアギレスの死…

テルマ&ルイーズ(THELMA & LOUISE)

平凡な主婦テルマが、友人のウェイトレス、ルイーズと共にドライブに出かけた。途中のドライブインで、テルマが見知らぬ男たちにレイプされそうになった時、ルイーズは男たちを射殺してしまう。二人はそのまま銀行強盗をして逃避行に移るが……。二人の女性の…

イタリア的、恋愛マニュアル(MANUALE D'AMORE)

本国イタリアで大ヒットしたオムニバス・タッチのロマンティック・ストーリー。年齢ごとに変わる様々な恋愛の形を4組のカップルを通してユーモラスに綴ってゆく。監督は「踊れトスカーナ!」などの脚本で知られるジョヴァンニ・ヴェロネージ。 『第一章:め…

さよなら、さよならハリウッド(HOLLYWOOD ENDING)

アカデミー賞を2度獲得した実績を持ちながら、今ではすっかり落ちぶれてしまった神経症気味の映画監督ヴァル・ワックスマン。そんな彼のもとにある日、「眠りなき街」というハリウッド映画の話題作の監督という願ってもないオファーが舞い込む。しかし映画…

クレールの刺繍(BRODEUSES)

望まない妊娠をした少女と、息子を亡くした中年女性が刺繍を通して温かな交流を紡いでいくヒューマン・ドラマ。監督は本作で劇場長編初メガホンのエレオノール・フォーシェ。主人公二人の心の軌跡を、美しい映像で繊細かつ静かに描き出していく。主演は「イ…

ディナーラッシュ(DINNER RUSH)

冬のニューヨーク、トライベッカ。イタリアン・レストラン“ジジーノ”のオーナー、ルイスは、長年のビジネスパートナー、エンリコがギャングに殺害されたことを知り気分が滅入っていた。もう一つルイスを悩ませていたのは、彼の息子ウードの存在。イタリア帰…

花よりもなほ

時は元禄15年、徳川5代将軍綱吉の時代。生類憐れみの令が幅を利かせた泰平の世。巷では、赤穂浪士が切腹させられた浅野内匠頭の仇を討つのかどうかが大きな関心事となっていた。そんな中、父の仇を討つため、信州松本から江戸に出てきた若者、青木宗左衛門(…

幸せのレシピ(NO RESERVATIONS)

ニューヨークでも1、2の人気を誇るマンハッタンの高級レストラン“22ブリーカー”。そんな店の評判を支えているのが、超一流の腕前と妥協のない仕事ぶりで知られる女料理長のケイト。しかし、完璧主義が過ぎて独善的なところもあり、時には客と喧嘩してし…

情婦(WITNESS FOR THE PROSECUTION)

アガサ・クリスティが自身の短編小説を基に戯曲化した『検察側の証人』の映画化。ミステリー映画というジャンルの中で、間違いなく最高峰に位置する傑作である。金持ちの未亡人を殺した容疑をかけられたレナード(パワー)は、老齢ながらロンドンきっての敏…

娘・妻・母

おもしろいよなおもしろくないよな。ほのぼののよな暗いよな。 年老いた母親を引き取るか否か、財産分与はどうなるのか等々、割り切った世代を描いている。「鰯雲」でも思ったけど、成瀬監督はメロドラマというより時代の変化を描くの好きだよなあ……。冷え切…

サンキュー・スモーキング(THANK YOU FOR SMOKING)

タバコ研究アカデミーのPRマンをするニック・ネイラーは、厳しさを増すタバコへの攻撃をかわすため連日マスコミの矢面に立って戦い続ける業界の顔。中でも、パッケージにドクロマークを、と息巻くフィニスター上院議員は目下最大の懸案事項。そんなある日…

前世紀探険(CESTA DO PRAVEKU)

時間の川をさかのぼり、古代を探険することとなった4人の少年たち。その世界の空には始祖鳥や翼竜がはばたき、さらに4人の眼前では恐竜同士の激しくも過酷なバトルが繰り広げられる。古代世界を舞台に彼らのサバイバルが始まった。 実写とアニメを組み合わせ…

ベジャール、バレエ、リュミエール(B COMME BEJART)

2001年2月。モーリス・ベジャール率いるベジャール・バレエ団では、新作舞台「リュミエール」の準備が進められていた。“リュミエール=光”をコンセプトに、映画やバッハ、シャンソンといったものを重層的に織り込んだ壮大なバレエ。稽古場でダンサー一人ひと…

僕らのバレエ教室(FLYING BOYS)

バレエ教室に通うということがはみ出し者の象徴になっているので、バレエ好きの私にとっては……なのだが、実際バレエのタイツは普通に恥ずかしいので致し方ないだろう。特に若い男性にとっては。 タイトルに“バレエ”とついてる割にはバレエの果たす役割という…

満員電車

コミカルホラーというジャンルでいいのでしょうか。 現代社会の息苦しさを延々描いているが、飄々とした登場人物のせいかそこまでシリアスには感じない。超前向きな川口浩を見ているとちょっとおかしみさえ感じる。それが狂ってるってことかもしれないが。 …

ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうな私の12か月(BRIDGET JONES: THE EDGE OF REASON)

独身OLのブリジットは、めでたく弁護士のマークと付き合い始めてから6週間、あのサイテー男ダニエルが旅行番組の案内役として人気なのは癪に障るけど、とにかく人生バラ色、まさに幸せの絶頂。そんな矢先、マークと彼の美人アシスタント、レベッカの怪し…

スウェーディッシュ・ラブ・ストーリー(EN KARLEKSHISTORIA)

15歳の少年ぺルは、ある日、素敵な少女と出会った。二人は互いに魅かれ合うが、恥ずかしくてうまく切り出せない……。若い男女の微笑ましい純愛を描いた青春ドラマ。 「ベニスに死す」の美少年・ビョルン・アンドレセンが主人公の友人として出てます。美しす…

うつせみ(3-IRON)

留守宅に侵入してはシャワーを浴びたり食事をしたりという行為を繰り返しながら転々と放浪生活を続けるミステリアスな青年テソク。ある時、いつものように空き家だと思い込み忍び込んだ豪邸で、テソクはその家の住人ソナに遭遇する。彼女は独占欲の強い夫に…

驟雨

陰気な原節子が観れる。 しかし何の結論もなく紙風船を打ち合いながらお茶を濁して終わる……これが夫婦生活ってものかもしれまへんな。(2008年6月・日本映画専門チャンネルで)

エトワール(TOUT PRES DES ETOILES)

300年以上の歴史を誇るパリ・オペラ座。そのバレエ団は、“星”を意味するエトワールと称される最高位のダンサーを頂点にし、プルミエ・ダンスール、スジェ、コリフェ、カドリーユと続く完璧な階級社会。そもそも、一握りの選ばれし者のみが団員になれる世界。…

鰯雲

あんまり面白いと思えない。農村を描いているだけあって華がない若々しさがない。 不倫を描いたり農村の崩壊を描いたり、なんとなく寂しげで社会派的なのも……モニョモニョ。 ただとても丁寧な映画なので星3つ。 (2008年5月22日・BS2で)

殯の森

奈良県北部の山間地に建つグループホーム。そこでは、軽度の認知症を患った老人たちが介護スタッフと共同生活を送っている。その老人のひとり、しげきは、33年前に亡くした妻との思い出を胸に秘めたまま静かな日々を過ごしていた。そんな中、グループホーム…

チーム・バチスタの栄光

拡張型心筋症に対する手術で成功率60%といわれる高難度のバチスタ手術。東城大学病院では、天才外科医・桐生をリーダーとする7人体制の専門集団“チーム・バチスタ”を結成、26連勝という驚異的な成功を記録する。だが突如として、3例立て続けに術中死が発…

デスノート 前編

名門・東応大学で法律を学ぶエリート大学生、夜神月。将来を嘱望される彼ではあったが、法による正義に限界を感じ、激しい無力感に襲われていた。そんな時、彼は黒い表紙に『DEATH NOTE』と書かれた一冊のノートを目にする。そこには、“このノートに名前を書…

佐賀のがばいばあちゃん

島田洋七が話すのを聞いてた方が面白かった、というのが正直な所。 別に駄作とは思わないのだが、ばあちゃん語録を出す為にシーンをぶつ切りにしている感じがして、一本の映画としてはあまり巧く成り立っていない気がした。本当に唐突にばあちゃん語録が出て…

大奥

予想に反して結構面白かったと思います。高島礼子がうまいです。他の方々はどなた様も演技がおかしいのですが、このシリーズは現代風なので許せる仕様になっております。 そんな中で一点これはまずいだろ〜と思ったのは、井川遥の二重あご。女優さんでこんな…

武士の一分

なんにせよ、徳平はいい奴だ。根本的に山田洋二の感覚には寄り添えねえなあという気はしましたが、笹野+壇−(山田洋二+キムタク)はプラスなのではないでしょうか。キムタクの精一杯の演技は正直わざとらしすぎて笑いを誘いましたが、笹野さんと壇さんが非…

寝ずの番

中島らも原作の映画は面白いので期待していたが、いまいちだった。「Lie Lie Lie」とか「お父さんのバックドロップ」とかはテンポがよくてエンターテイメントとして非常に楽しめたのだが、この作品は冗長すぎ。師匠の寝ずの番は面白かったのだが、後に続く寝…

ミート・ザ・ペアレンツ2(Meet The Fockers)

TVをつけたらシャワーを浴びて出ようとしたロバート・デニーロとトイレに座ったダスティン・ホフマンがバスルームでよくわからん会話をしていたので、なんだこの映画?と思ってちょっとのつもりで観ていたが、程よい下品さで面白かったので結局最後まで観て…