猫が星見た

映画の感想

★★☆

羅生門

芥川龍之介の短編「藪の中」をもとに映像化。都にほど近い山中で、貴族の女性と供回りの侍が山賊に襲われた。そして侍は死亡、事件は検非違使によって吟味される事になった。だが山賊と貴族の女性の言い分は真っ向から対立する。検非違使は霊媒師の口寄せに…

乱れ雲

成瀬巳喜男監督の遺作。 泣かせ巳喜男監督の作品の特徴といえばメロドラマであるが、私はメロドラマよりも市井の人々を描いた「めし」とか「稲妻」のファンなので、この作品は……である。よせたり引いたりの美しさは分かるが、どうしても“こいつらうっとおし…

王妃の紋章(満城尽帯黄金甲)

唐王朝滅亡後の中国。絶対権力をほしいままにする国王を頂点とする“黄金の一族”がいた。国の繁栄と王家の栄華は永遠かと思われたが、宮廷内部では誰もが秘密を抱え、悪意に満ちた策謀が複雑に入り乱れていた。すでに冷え切っていた王と王妃。王は病気がちな…

ソラリス(SOLARIS)

ある日、心理学者クリス・ケルヴィンのもとに、惑星ソラリスを探査中の宇宙ステーション“プロメテウス”の調査依頼が舞い込んだ。ステーション内で不思議な現象が頻発し、地球との交信も途絶えてしまったというのだ。さっそくプロメテウスに向かったクリスは…

プラダを着た悪魔

大学を卒業し、ジャーナリストを目指してニューヨークへとやって来たアンディが就いた職業は、一流ファッション誌“RUNWAY”の編集長ミランダ・プリーストリーのアシスタント。オシャレにとことん疎い彼女は、それが次へのステップになればという程度に考えて…

処女の泉(JUNGFRUKALLAN)

信仰と復讐、「宗教」の本質を問う最高傑作。ベルイマン自らも最高作と呼ぶ代表作。あまりに有名な鮮烈なラストシーン!(チラシより) シネ・ヌーヴォ九条で日本最終上映と銘打ってベルイマン特集をやっていたので仕事前に行ってきました。この映画館はいつ…

肉体の門

田村泰次郎の同名小説の2度目の映画化作品。この後も2度、これまで計4度映画化されているそーです。 私は原作どころか田村何某がどういう作風でどれほど有名なのか全く知らないので、ただ鈴木清順作品を制覇する為に観たんですが、これって4度も映画化するほ…

HERO

夜の人の少ない映画館でぼんやりしたくて行ったら具合のいい時間のがこれしかなかった。普段なら絶対観ない部類のものだが、思ったより全然観れたのでまあよしとする。 わざわざ映画にせんでもいい内容と映像だ、というのは最初から予想していたので、改めて…

ワンダー・ガールズ2(東方三侠2)

金城二度爆発。哀れやーーー。首だけになってもまた爆破されるむごさ。でもミシェル・ヨーだって腕もげた上に木っ端微塵になったんだからペーペーの金城君がそうなるのは当然だな。私の愛するラウ・チンワンもかっこつけたわりにあっさり死ぬしな。大サービ…

ダ・ヴィンチ・コード(The Da Vinci Code)

原作読んでいないものだから、この話はダ・ヴィンチの絵の謎を解き明かす話だとずっと勘違いしていた。NHKでやるような、最後の晩餐の遠近法とかさ。でも舞台がルーブルっていうだけでほとんどダ・ヴィンチ関係ないんだな。しかも私の苦手な宗教ものじゃない…

リベラ・メ(Libera Me)

炎のすごさ(全部本物とはお見事)、消防士の男気あふれる格闘は圧巻なんだけど、ドラマ部分がセコくていらない。哀しい過去を持つ犯人を巧く描いて同情させるというのは非常にハードルが高い。この作品では後半部犯人に同情させたいような表現なんだけど、…

ボンボン(El Perro)

犬しべ長者の話。アルゼンチン産。 哀愁+ほのぼの系の映画はやや見飽きているし、佳作が多いジャンルでもあるので、この程度では感動できない。しかも1800円出しているので辛目に観てしまう。とりあえず1800円の価値はない。その上邦題が全然センスがないな…

パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト(Pirates of the Caribbean:Dead Man's Chest)

なんか話が分かりにくいなーと思うと100%戸田奈津子翻訳である。私は聞いてすぐ分かる程英語が得意とかでは全くないが、日本語が変なのは分かる。戸田さんは第一人者で素晴らしい点もあるとは思うのだが、今それなりに翻訳のプロが育った中でのその英語力と…

リプレイスメント・キラー(The Replacement Killers)

チョウ・ユンファのハリウッド進出作。 評判が凄く悪かったので流し見したが、ブーブーに言われるほどには悪くないじゃん。最初は正統派に銃撃戦をやっているのだが、ラストで待ってましたの如く二丁拳銃に行き着くのがちょっとおかしかった。やっぱりそこな…