猫が星見た

映画の感想

120分弱

どら平太

黒澤明・木下恵介・市川崑・小林正樹によって結成された「四騎の会」の第1回作品として共同執筆されながらもお蔵入りになっていた山本周五郎原作の時代劇を、騎士の一人である市川崑がメガフォンを取り、「市川監督の時代劇に出演したい」と熱望していた役…

ホームレス中学生

大阪の中学2年生、田村裕は一学期を終え、夏休みを楽しみに帰宅。ところが、玄関の前には“差し押さえ”のテープが貼られ、中に入れない状態となっていた。あまりに突然の出来事に、大学生の兄・研一、高校生の姉・幸子と共に茫然自失となる裕。すると、そこ…

大帝の剣

徳川三代将軍家光の時代、並はずれた大男・万源九郎が手にしている大剣は、謎の地球外金属オリハルコンで作られた“三種の神器”の1つ“大帝の剣”。3つの神器全てを手にした者は世界をも征する強大な力を持つと言われている。万源九郎は亡き祖父の命により、…

長江哀歌(三峽好人)

三峡ダム建設が進む街、奉節。山西省の炭鉱夫ハン・サンミンは、16年前に別れた妻子を捜してこの街にやってきた。しかし昔妻が住んでいた場所はすでに水に沈んでいた。サンミンは安宿に寝泊まりしながら、妻子の行方を捜すことにするが…。同じ頃、こちらも山…

4分間のピアニスト(VIER MINUTEN)

ピアノ教師として刑務所を訪れたトラウデ・クリューガーは、机を鍵盤代わりに無心で指を動かしている女性に目を留める。彼女の名はジェニー。天才ピアニストとして将来を嘱望されながらも道を踏み外してしまい刑務所暮らしの日々。心を閉ざし、衝動的に暴力…

バレエ・カンパニー(THE COMPANY)

シカゴに本拠地を置く名門バレエ・カンパニー“ジョフリー・バレエ・オブ・シカゴ”。芸術監督のミスターAことアルベルト・アントネリの指揮の下、新たなシーズンが幕を開ける。ダンサーのライにとっては、いきなり同僚でもある恋人の浮気が発覚、最悪のスタ…

僕らのバレエ教室(FLYING BOYS)

バレエ教室に通うということがはみ出し者の象徴になっているので、バレエ好きの私にとっては……なのだが、実際バレエのタイツは普通に恥ずかしいので致し方ないだろう。特に若い男性にとっては。 タイトルに“バレエ”とついてる割にはバレエの果たす役割という…

ボーン・アルティメイタム(THE BOURNE ULTIMATUM)

CIAの極秘計画“トレッドストーン”によって過去の記憶を消され、究極の暗殺者にされたジェイソン・ボーン。彼はその過去の断片を辿りながら、全てを明らかにしようと奔走していた。そんなある日、イギリスの大手新聞ガーディアンにボーンの記事が載る。そ…

ボーン・スプレマシー(THE BOURNE SUPREMACY)

ベルリン。CIAの女性諜報員パメラ・ランディらは、内部で起きた公金横領事件を調べていた。しかし、そのさなか、何者かに襲撃され、関係資料を奪われてしまう。インド、ゴア。2年前の壮絶な逃走劇から生き延びたジェイソン・ボーンは、その時に出会った…

小さな恋のステップ(SOMEONE SPECIAL)

長年付き合っていた彼女に突然フラれ、医者からは余命3ヵ月と告げられたプロ野球の2軍選手チソン。自暴自棄になって行きつけのバーでやけ酒をあおり酔いつぶれてしまう。その時彼を介抱してくれたのはなじみの女バーテンダー。実は彼女はチソンの家からわ…

ボーン・アイデンティティー(THE BOURNE IDENTITY)

ある嵐の夜、イタリアの漁船が洋上に漂う意識不明の若い男を発見する。引き上げられたその男の背中には弾痕があり、皮下にはマイクロカプセルが埋め込まれ、それにはスイスの銀行の口座番号が印されていた。男はなんとか息を吹き返すが、記憶を失っており、…

グーグーだって猫である

吉祥寺に暮らす天才漫画家、麻子。締め切りに追われる忙しい日々の中、ある日突然、13年も連れ添ってきた最愛の猫サバが息を引き取る。悲しみのあまり、仕事が手につかなくなる麻子。そんなある日、彼女はペットショップでアメリカン・ショートヘアの子猫と…

センターステージ(CENTER STAGE)

「クルーシブル」のニコラス・ハイトナー監督が、名門バレエ団のセンターステージに立つことを夢見る若者たちの姿を描いた青春群像劇。ジョディの夢は、名門バレエ団“アメリカン・バレエ・カンパニー”のプリンシパル・ダンサーになること。晴れて練習生とな…

傷だらけの男たち(傷城)

2003年のクリスマス。刑事ポンと彼の親友でもある上司ヘイは、かねてから追跡していた連続殺人犯をついに逮捕する。だがその夜、ポンが帰宅すると、そこには既に息絶えた恋人の姿があった。しかも彼女は身籠もっていた。3年後、ポンは私立探偵に転職するも…

太陽(THE SUN)

1945年8月。疎開した皇后や皇太子らとも離れ、地下の待避壕か唯一残った研究所での生活を送る天皇。敗戦が決定的となる中、御前会議では陸軍大臣が本土決戦の用意あり、と息巻く。それに対して国民に平和を、と願う天皇は降伏を示唆する。空襲の悪夢にうなさ…

探偵物語

ザ・角川映画です。私勘違いしていたようで、この映画は松田優作がバリバリ活躍する映画だと思っておりましたが、薬師丸ひろこがメインのかわゆいアイドル映画であります。曲りなりとも“探偵”とついているのだからその点楽しませて頂きたかったが全くその方…

マリー・アントワネットの首飾り(The Affair of the Necklace)

かつて王位にもついていた名門ヴァロア家は、政敵の罠によって消滅してしまう。わずか9歳にして、ジャンヌは頼る者のない孤児となる。すべてを失った彼女は再び名誉を取り戻し、ヴァロア家を再興することだけを人生の目的として生きていく。15年後、美しく…

バッテリー

中学校入学を目前に控え、家族で岡山県へと引っ越してきた天才ピッチャー、原田巧。彼は、自分の才能に絶対的な自信を持ち、それゆえに他者を寄せ付けない孤独な一面を持っていた。家族も病弱な弟を大切にするあまり、巧との間に微妙な距離を置いてしまう。…

王妃の紋章(満城尽帯黄金甲)

唐王朝滅亡後の中国。絶対権力をほしいままにする国王を頂点とする“黄金の一族”がいた。国の繁栄と王家の栄華は永遠かと思われたが、宮廷内部では誰もが秘密を抱え、悪意に満ちた策謀が複雑に入り乱れていた。すでに冷え切っていた王と王妃。王は病気がちな…

プラダを着た悪魔

大学を卒業し、ジャーナリストを目指してニューヨークへとやって来たアンディが就いた職業は、一流ファッション誌“RUNWAY”の編集長ミランダ・プリーストリーのアシスタント。オシャレにとことん疎い彼女は、それが次へのステップになればという程度に考えて…

とかげの可愛い嘘

「マラソン」のチョ・スンウと「オールド・ボーイ」「トンマッコルへようこそ」のカン・ヘジョン共演によるファンタジックなラブ・ストーリー。 8歳のジョガンは不思議な転校生の少女アリに心奪われる。アリはいつも黄色いレインコートを身にまとい、ポケッ…

耳をすませば

宮崎駿がプロデュース、『火垂の墓』『魔女の宅急便』で作画を務めた近藤善文が監督にあたった青春アニメ。中学生の男女が繰り広げる淡い恋愛模様を、さわやかなタッチで綴る。思春期の不安や、複雑な乙女心、将来への不安と憧れなど、恋愛ストーリーの定番…

肉体の門

田村泰次郎の同名小説の2度目の映画化作品。この後も2度、これまで計4度映画化されているそーです。 私は原作どころか田村何某がどういう作風でどれほど有名なのか全く知らないので、ただ鈴木清順作品を制覇する為に観たんですが、これって4度も映画化するほ…

ゆれる

単館なのに非常に話題になっていたのでストーリーや演出方法が奇抜なのかと思ったが、あまりに普通で単純で驚いた。普通で単純なのにこんなに印象に強く残るものかと思って驚いた。心理描写の緻密さ、丁寧さが近年の邦画では突出していると言ってもいいかも…

寝ずの番

中島らも原作の映画は面白いので期待していたが、いまいちだった。「Lie Lie Lie」とか「お父さんのバックドロップ」とかはテンポがよくてエンターテイメントとして非常に楽しめたのだが、この作品は冗長すぎ。師匠の寝ずの番は面白かったのだが、後に続く寝…

ミート・ザ・ペアレンツ2(Meet The Fockers)

TVをつけたらシャワーを浴びて出ようとしたロバート・デニーロとトイレに座ったダスティン・ホフマンがバスルームでよくわからん会話をしていたので、なんだこの映画?と思ってちょっとのつもりで観ていたが、程よい下品さで面白かったので結局最後まで観て…

涙そうそう

同監督の泣かせ系「いま、会いにゆきます」がちっともツボに入らなかったので、タイトルからして泣かせ系以外ありえないこの作品も絶対ツボをはずすだろうと全然期待していなかったが、見事に泣かされた。ミエミエの泣かせ系のいやらしさを感じることなく泣…

リベラ・メ(Libera Me)

炎のすごさ(全部本物とはお見事)、消防士の男気あふれる格闘は圧巻なんだけど、ドラマ部分がセコくていらない。哀しい過去を持つ犯人を巧く描いて同情させるというのは非常にハードルが高い。この作品では後半部犯人に同情させたいような表現なんだけど、…

硝子のジェネレーション(新古惑仔之少年激闘篇)

香港映画を沢山観るわりに極道モノが苦手だ。なんというか、イキがって失敗イキがって失敗、それでも極道の道へ〜というのが人間の気持ちとしては分かるんだけど、どうしても馬鹿らしいと思ってしまうんだね。なんでお前らはそんなに意地張って戦うんだって…

流星(流星語)

チャップリンの「キッド」をモチーフにした作品。意外といい作品だと思う。ラストが典型的なお涙頂戴ではなく甘すぎないのでそこが私は気に入った。やや庶民的なレスリー・チャンを観る事が出来る。 (多分BS-2で・2003年3月14日)流星 [DVD]出版社/メーカー…