猫が星見た

映画の感想

2008-01-01から1年間の記事一覧

エディット・ピアフ〜愛の賛歌〜(LA MOME)

1915年、フランス・パリの貧しい家庭に生まれたエディット・ジョヴァンナ・ガション。母は路上で歌を歌い、日銭を稼ぐ毎日だった。その後、祖母が経営する娼館に預けられた彼女は、娼婦ティティーヌたちに可愛がられ束の間の安らぎを得る。やがて兵役から戻…

ベジャール、バレエ、リュミエール(B COMME BEJART)

2001年2月。モーリス・ベジャール率いるベジャール・バレエ団では、新作舞台「リュミエール」の準備が進められていた。“リュミエール=光”をコンセプトに、映画やバッハ、シャンソンといったものを重層的に織り込んだ壮大なバレエ。稽古場でダンサー一人ひと…

バレエ・カンパニー(THE COMPANY)

シカゴに本拠地を置く名門バレエ・カンパニー“ジョフリー・バレエ・オブ・シカゴ”。芸術監督のミスターAことアルベルト・アントネリの指揮の下、新たなシーズンが幕を開ける。ダンサーのライにとっては、いきなり同僚でもある恋人の浮気が発覚、最悪のスタ…

僕らのバレエ教室(FLYING BOYS)

バレエ教室に通うということがはみ出し者の象徴になっているので、バレエ好きの私にとっては……なのだが、実際バレエのタイツは普通に恥ずかしいので致し方ないだろう。特に若い男性にとっては。 タイトルに“バレエ”とついてる割にはバレエの果たす役割という…

ボーン・アルティメイタム(THE BOURNE ULTIMATUM)

CIAの極秘計画“トレッドストーン”によって過去の記憶を消され、究極の暗殺者にされたジェイソン・ボーン。彼はその過去の断片を辿りながら、全てを明らかにしようと奔走していた。そんなある日、イギリスの大手新聞ガーディアンにボーンの記事が載る。そ…

ボーン・スプレマシー(THE BOURNE SUPREMACY)

ベルリン。CIAの女性諜報員パメラ・ランディらは、内部で起きた公金横領事件を調べていた。しかし、そのさなか、何者かに襲撃され、関係資料を奪われてしまう。インド、ゴア。2年前の壮絶な逃走劇から生き延びたジェイソン・ボーンは、その時に出会った…

小さな恋のステップ(SOMEONE SPECIAL)

長年付き合っていた彼女に突然フラれ、医者からは余命3ヵ月と告げられたプロ野球の2軍選手チソン。自暴自棄になって行きつけのバーでやけ酒をあおり酔いつぶれてしまう。その時彼を介抱してくれたのはなじみの女バーテンダー。実は彼女はチソンの家からわ…

ネコのミヌース(MINOES)

新聞記者ティベ(テオ・マーセン)が出会ったミヌース(カリス・ファン・ハウテン)は、木に登ったり、ゴミ箱を漁ったり、魚屋が好きだったり、ちょっと変な女の子。情報通の彼女を秘書にしたティベは絶好調。ある事件が起きるまでは……。 オランダって平和な…

ボーン・アイデンティティー(THE BOURNE IDENTITY)

ある嵐の夜、イタリアの漁船が洋上に漂う意識不明の若い男を発見する。引き上げられたその男の背中には弾痕があり、皮下にはマイクロカプセルが埋め込まれ、それにはスイスの銀行の口座番号が印されていた。男はなんとか息を吹き返すが、記憶を失っており、…

グーグーだって猫である

吉祥寺に暮らす天才漫画家、麻子。締め切りに追われる忙しい日々の中、ある日突然、13年も連れ添ってきた最愛の猫サバが息を引き取る。悲しみのあまり、仕事が手につかなくなる麻子。そんなある日、彼女はペットショップでアメリカン・ショートヘアの子猫と…

センターステージ(CENTER STAGE)

「クルーシブル」のニコラス・ハイトナー監督が、名門バレエ団のセンターステージに立つことを夢見る若者たちの姿を描いた青春群像劇。ジョディの夢は、名門バレエ団“アメリカン・バレエ・カンパニー”のプリンシパル・ダンサーになること。晴れて練習生とな…

傷だらけの男たち(傷城)

2003年のクリスマス。刑事ポンと彼の親友でもある上司ヘイは、かねてから追跡していた連続殺人犯をついに逮捕する。だがその夜、ポンが帰宅すると、そこには既に息絶えた恋人の姿があった。しかも彼女は身籠もっていた。3年後、ポンは私立探偵に転職するも…

サッド ヴァケイション

北九州の港。中国からの密航者を手引きしていた健次は、船内で父親が死んでしまった少年アチュンを自分の家に連れ帰る。そこには、かつて幼なじみの安男から世話を託された安男の妹で知的障害者のユリも一緒に暮らしていた。健次は、家族のような3人での生…

ブラッド・ダイヤモンド(BLOOD DIAMOND)

なかなか悪くない。 アフリカについて全く知らない私にとっては、どこまで真実か定かではないものの少なからず衝撃を受けた。無知で平和ボケした者を惹きつける程度のパワーはある作品である。 銃撃の雨が降る中でディカプリオとソロモンには全く弾が当たり…

街のあかり(LAITAKAUPUNGIN VALOT)

フィンランドのヘルシンキ。警備会社に夜警として勤務する純朴な男、コイスティネン。仕事を終え、夜明けの中をソーセージ屋に立ち寄って帰るだけの毎日。不器用な性格ゆえか、同僚からも疎まれ、恋人はおろか友人すらもいない、文字どおり孤独な日々。ある…

かちこみ!ドラゴン・タイガー・ゲート(龍虎門)

親と生き別れ、行き場を失った子どもたちが最後に流れ着く場所“龍虎門(ドラゴン・タイガー・ゲート)”。ここで育ったタイガーは、今では兄貴分的存在として道場仲間から慕われていた。ある日、正義感にあふれるタイガーは、悪の秘密結社“江湖(コンウー)”…

太陽(THE SUN)

1945年8月。疎開した皇后や皇太子らとも離れ、地下の待避壕か唯一残った研究所での生活を送る天皇。敗戦が決定的となる中、御前会議では陸軍大臣が本土決戦の用意あり、と息巻く。それに対して国民に平和を、と願う天皇は降伏を示唆する。空襲の悪夢にうなさ…

探偵物語

ザ・角川映画です。私勘違いしていたようで、この映画は松田優作がバリバリ活躍する映画だと思っておりましたが、薬師丸ひろこがメインのかわゆいアイドル映画であります。曲りなりとも“探偵”とついているのだからその点楽しませて頂きたかったが全くその方…

満員電車

コミカルホラーというジャンルでいいのでしょうか。 現代社会の息苦しさを延々描いているが、飄々とした登場人物のせいかそこまでシリアスには感じない。超前向きな川口浩を見ているとちょっとおかしみさえ感じる。それが狂ってるってことかもしれないが。 …

花と怒涛

小林旭がかっちょいい。吉川晃司もしくはチョウ・ユンファを連想させる顔とスタイルだ。 この時代の俳優はぴしっとしつつ男くさい。最近じゃあとんと見かけない。話の内容はそう変わったものじゃない。 ただ飲み屋での小林旭演じる尾形と顔色の悪い殺し屋と…

ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうな私の12か月(BRIDGET JONES: THE EDGE OF REASON)

独身OLのブリジットは、めでたく弁護士のマークと付き合い始めてから6週間、あのサイテー男ダニエルが旅行番組の案内役として人気なのは癪に障るけど、とにかく人生バラ色、まさに幸せの絶頂。そんな矢先、マークと彼の美人アシスタント、レベッカの怪し…

女帝[エンペラー](夜宴)

五代十国時代の中国。皇帝の実弟リーは、その兄を殺し、王位を奪う。また彼は、甥である皇太子ウールアンの命をも狙っていた。一方、夫の先帝を殺された王妃ワンは、その復讐と、義理の息子でありながら秘かに想いを寄せているウールアンを守るため、リーと…

デカローグ 第9話「ある孤独に関する物語」(Dekalog,Dziewiec)

第3話同様、あまり印象に残らない話。ただ、音楽と映像が美しい。

デカローグ 第10話「ある希望に関する物語」(Dekalog,Dziestic)

これに出てくる兄弟がいい感じで好き。デカローグの中で唯一お間抜けで可愛らしい2人。話もコミカルで展開が面白い。ラストも惨めすぎない感じがいい。こうして10話を見直してみたけど、やっぱりデカローグは名作だなあ! 3話と9話以外は星4つ半以上。トータ…

スウェーディッシュ・ラブ・ストーリー(EN KARLEKSHISTORIA)

15歳の少年ぺルは、ある日、素敵な少女と出会った。二人は互いに魅かれ合うが、恥ずかしくてうまく切り出せない……。若い男女の微笑ましい純愛を描いた青春ドラマ。 「ベニスに死す」の美少年・ビョルン・アンドレセンが主人公の友人として出てます。美しす…

愛おしき隣人(DU LEVANDE NOUS, LES VIVANTS)

2000年のカンヌ映画祭で審査員特別賞を受賞した「散歩する惑星」で世界的に注目を集めたスウェーデンの鬼才ロイ・アンダーソン監督が、独特のユーモアで描く人間賛歌の不条理ドラマ。北欧のとある街を舞台に、夢と現実の狭間で繰り広げられる住人たちの悲喜…

絶対の愛(Time)

互いに深く愛する恋人たち、セヒとジウ。付き合い始めて2年を過ぎ、時の移ろいと共にセヒは次第に不安を募らせる。ジウが自分に飽きて他の女のもとに走ってしまうのではないかと。そんなある日、セヒは突然姿を消してしまう。セヒの行方を懸命に捜すジウだ…

初雪の恋 ヴァージン・スノー

陶芸家である大学教授の父が日本の大学で教えることになり、日本の学校に転校することになった高校生ミン。自転車に乗って夏の京都を走り回っていた彼は、偶然見かけた女性、七重に一目惚れする。彼女はミンが転校した高校の生徒だった。やがて2人は言葉と…

うつせみ(3-IRON)

留守宅に侵入してはシャワーを浴びたり食事をしたりという行為を繰り返しながら転々と放浪生活を続けるミステリアスな青年テソク。ある時、いつものように空き家だと思い込み忍び込んだ豪邸で、テソクはその家の住人ソナに遭遇する。彼女は独占欲の強い夫に…

驟雨

陰気な原節子が観れる。 しかし何の結論もなく紙風船を打ち合いながらお茶を濁して終わる……これが夫婦生活ってものかもしれまへんな。(2008年6月・日本映画専門チャンネルで)