猫が星見た

映画の感想

2009-01-01から1年間の記事一覧

サガン −悲しみよ こんにちは−(SAGAN)

デビュー作『悲しみよ こんにちは』が世界的なベストセラーとなり、わずか18歳にして時代の寵児となったサガン。以後、次々と小説を発表する一方、その華麗な交友録で私生活にも注目が集まっていた。あり余るほどの富を手にした彼女は桁外れの金額でギャンブ…

おくりびと

チェロ奏者の大悟は、所属していた楽団の突然の解散を機にチェロで食べていく道を諦め、妻を伴い、故郷の山形へ帰ることに。さっそく職探しを始めた大悟は、“旅のお手伝い”という求人広告を見て面接へと向かう。しかし旅行代理店だと思ったその会社の仕事は…

マン・オン・ワイヤー(MAN ON WIRE)

1974年、ニューヨーク。当時世界一の高さを誇ったワールド・トレード・センターのツインタワー。ある時、その高くそびえる双子のビルの間を、鋼鉄のワイヤー1本で渡り歩く男の姿が目撃された。彼の名はフランスの若き大道芸人、フィリップ・プティ。当然無…

第12回世界バレエフェスティバル

東京まで出張って世界バレエフェスティバルを観に行ってきました。 去年くらいからハマリだして、技の名前とかダンサーの名前とかそれほど詳しくないまま、4時間興奮してきました。知識がなくても鳥肌がたつ、それがまぎれもなく一流なんだと確信しました。…

アイラビューマン

飛行機の中で観たのでいつ日本で公開されるのか日本公開予定タイトルが分かりません。 内容がくだらないので、もしかして公開されないのかもしれない。 話は 結婚を控えた男がふと新郎付添い人を頼む友達が自分にはいないことに気付いて、男友達をつくろうと…

昴−スバル−

幼くして母を亡くした双子の小学生、和馬とすばる。バレエが好きで一緒にバレエダンサーを目指そうと語り合っていた姉弟だったが、和馬は病に倒れ、帰らぬ人となってしまう。失意のすばるは、ふと場末の小劇場“パレ・ガルニエ”に足を踏み入れ、そこで出会っ…

ヒトラーの贋札(DIE FALSCHER)

第二次世界大戦の最中、ナチスはイギリスの経済を混乱に陥れるため精巧な贋ポンド札の製造を計画する。この“ベルンハルト作戦”のため、ザクセンハウゼン強制収容所には、世界的贋作師サリー、印刷技師ブルガー、美校生のコーリャなどユダヤ系の技術者たちが…

幻影師アイゼンハイム(THE ILLUSIONIST)

19世紀末、ハプスブルグ帝国終末期のウィーン。イリュージョンが見せ物として隆盛を誇る中、天才と評され絶大な人気を集める幻影師、アイゼンハイム。ある日、評判を聞きつけた皇太子レオポルドが観覧に訪れる。ショーの途中、皇太子が同伴していた婚約者を…

酔いどれ詩人になるまえに(FACTOTUM)

アメリカの田舎町。“自称”詩人のヘンリー・チナスキーだったが、原稿は出版社に相手にもされず、食うために働くものの、いつも酒で失敗してすぐクビになってしまう。そんなある日、彼はバーでジャンという名の女と出会う。三日後には彼女の家に転がり込み、…

東京タワー オカンとボクと、時々、オトン

1960年代、オトンに愛想を尽かしたオカンは幼いボクを連れ、小倉から筑豊の実家に戻ると、妹の小料理屋を手伝いながら女手一つでボクを育てた。1970年代、15歳となったボクは大分の美術高校に入学、オカンを小さな町に残し下宿生活を始めた。1980年代、ボク…

ダークナイト(THE DARK KNIGHT)

ゴッサムシティでは、バットマンとゴードン警部補が手を組み、日々の犯罪に立ち向かっていた。だが、白塗りの顔に裂けた口の“ジョーカー”と名乗る正体不明の男が闇の世界で頭角を現わし、バットマンを嘲笑うかのごとく次々と凶悪事件を引き起こしていく。そ…

マッチポイント(MATCH POINT)

イギリス、ロンドン。元プロテニス・プレイヤーのアイルランド人青年クリスは会員制テニスクラブのコーチとして働き始める。英国の上流階級に憧れる彼は、やがて実業家の息子トムと親しくなり、その妹クロエと付き合い始める。ところがそんなある日、クリス…

輝ける女たち(LE HEROS DE LA FAMILLE)

ニースにある小さなキャバレー“青いオウム”。ここで働くマジシャン、ニッキーは幼い頃アルジェリアから亡命し、以来店のオーナー、ガブリエルが父親代わりとなって世話してきた。いまは店の歌姫レアに夢中のニッキーだが、彼には母親の違う2人の子どもがい…

シークレット・サンシャイン(密陽)

シングルマザーのシネは、幼い息子ジュンと2人で、亡き夫の故郷・密陽(ミリャン)に引っ越し再出発を誓う。地元の小さな自動車修理工場の社長ジョンチャンは、そんなシネと出会い心惹かれる。何かと世話を焼いてはシネの気を惹こうとするジョンチャンだっ…

ラスト・コーション(色・戒)

1942年、日本軍占領下の上海。ごく普通の女子大生チアチーは、抗日運動に心血を注ぐクァンに秘かな恋心を抱き、彼と行動を共にする中で次第に感化されていく。やがてチアチーは、日本の傀儡政府に協力する特務機関のリーダー、イーに近づき暗殺を遂行する危…

重力ピエロ

泉水と春は、優しい父と今は亡き美しい母の愛情に包まれて育った仲の良い兄弟。兄の泉水は遺伝子の研究をする大学院生。一方、街中で落書き消しの仕事をしている弟の春。彼らが暮らす仙台市内は、頻発する連続放火事件に揺れていた。あるとき春は、放火現場…

奇人たちの晩餐会(LE DINER DE CONS)

出版業を営むブロシャンには密かな楽しみがあった。それはバカな人間を招待しては仲間で笑い物にするという晩餐会だ。今回はマッチ棒の工作が趣味という税務局勤めのピニョンという小男を見つけたのだが、当日ギックリ腰になり動けなくなったブロシャンはピ…

ボクらはいつも恋してる! 金枝玉葉2(金枝玉葉2)

アニタ・ユン、レスリー・チャン主演でヒットしたラブ・コメディ「君さえいれば/金枝玉葉」の続編。晴れて恋人同志として暮らし始めたウィンとサム。だが、お互いの生活リズムが違うため、ペースを乱されてイライラのサム。現状をなんとか打破しようと、サ…

スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師(SWEENEY TODD: THE DEMON BARBER OF FLEET STREET)

19世紀のロンドン。フリート街で理髪店を営み、妻と娘と幸せに暮らすベンジャミン・バーカー。だが彼はある日、妻に横恋慕したターピン判事によって無実の罪で流刑にされてしまう。やがて15年後、脱獄に成功したベンジャミンは“スウィーニー・トッド”と名を…

トーク・トゥ・ハー(HABLE CON ELLA)

病室のベッドに横たわる若くて美しい女性アリシア。彼女は4年前に交通事故に遭い、以来昏睡状態に陥ったまま一度も目覚めることはなかった。看護士のベニグノは4年間彼女を世話し続けるとともに、決して応えてくれることのない相手に向かって毎日語り続け…

タロットカード殺人事件(SCOOP)

ウディ・アレン監督が「マッチポイント」に続いて再びロンドンを舞台に描く軽妙な犯罪ミステリー・コメディ。マジックショーの最中に新聞記者の幽霊から連続殺人事件の真犯人という一大スクープを託された快活なアメリカ人女子大生が、真相を探るため三流奇…

バレエ・リュス 踊る歓び、生きる歓び(BALLETS RUSSES)

20世紀初頭、天才興行師セルジュ・ディアギレスに率いられたバレエ団<バレエ・リュス(ロシア・バレエ団)>が、芸術の都パリを熱狂の渦に巻き込んだ。伝説のダンサー、ニジンスキーをはじめ多くの才能を輩出したバレエ・リュスは、29年のディアギレスの死…

花蓮の夏(盛夏光年)

台湾東部にある花蓮を舞台に、男二人と女一人が織りなす同性愛を絡めた三角関係を瑞々しく描いた青春ストーリー。監督は台湾の新鋭レスト・チェン。小学校からの幼なじみ、ジェンシン(惑星)とショウヘン(恒星)。二人は先生の言いつけで、情緒不安定でク…

消されたヘッドライン(STATE OF PLAY)

ワシントンDC。時を置かずに発生したある2つの事件。ひとつはドラッグ中毒の黒人少年スタッグが何者かに射殺された事件。もう1つは、国会議員スティーヴン・コリンズのもとで働く女性職員ソニア・ベーカーが出勤途中の地下鉄で不可解な死を遂げた一件。…

ノッテングヒルの恋人(NOTTING HILL)

ジュリア・ロバーツ&ヒュー・グラント共演のラブ・ストーリー。有名ハリウッド女優と平凡な男の恋の行方を、ユーモアたっぷりに描く。華やかなハリウッド女優を演じるロバーツと、どこか頼りない青年に扮したグラントがハマリ役。ウェストロンドンにある平…

once ダブリンの街角で(ONCE)

男は穴の開いたギターで毎日のように街角に立ち、歌を歌うストリート・ミュージシャン。そんな男の前に現われ、あれやこれやと話しかける花売りの若い女。彼女はチェコからの移民で、楽しみは楽器店でピアノを弾かせてもらうこと。彼女のピアノに心動かされ…

テルマ&ルイーズ(THELMA & LOUISE)

平凡な主婦テルマが、友人のウェイトレス、ルイーズと共にドライブに出かけた。途中のドライブインで、テルマが見知らぬ男たちにレイプされそうになった時、ルイーズは男たちを射殺してしまう。二人はそのまま銀行強盗をして逃避行に移るが……。二人の女性の…

25年目のキス(NEVER BEEN KISSED)

「ウェディング・シンガー」「エバー・アフター」のドリュー・バリモアが、ひょんなことから17歳の高校生に成りすますことで巻き起こる騒動を描いた学園ロマンチック・コメディ。ジョジーは名門紙のコピー・エディター。高校時代はいじめに遭い、25歳になる…

グラン・トリノ(GRAN TORINO)

長年一筋で勤め上げたフォードの工場を引退し、妻にも先立たれた孤独な老人ウォルト・コワルスキー。いまや、彼の暮らす住宅街に昔馴染みは一人もおらず、朝鮮戦争帰還兵の彼が嫌ってやまないアジア人をはじめ外国人であふれる通りを目にしては苦虫をかみつ…

愛と哀しみのボレロ(LES UNS ET LES AUTRES

BOLERO) C・ルルーシュお得意の少々絵空事めいた人生模様が世界規模で錯綜する、パノラマのような愛の寓話で、いくらなんでも話を拡げすぎの感はあるが、ルルーシュの、観る者をフィクションの波にさらう語り口は健在で、核となるG・ドンの素晴らしい踊り…